日本株先週の振り返り
先週(3月31日〜4月4日)の日本株市場は大きな波乱に見舞われました。日経平均株価は週を通じて大幅に下落し、4月4日には8か月ぶりに3万4000円を割り込み、先週末比で3339.75円安の3万3780.58円で取引を終えました。背景には、トランプ政権が発表した対中・対欧・対日などへの関税政策が市場予想を遥かに超えた内容であり、市場はリスクオフの動きを強めました。さらに、3月28日に発表された米PCEコア価格指数が予想を上回った一方で、ミシガン大学の消費者信頼感指数は2年ぶりの低水準となり、米国市場ではNYダウが大幅下落。その影響を受けた日本市場も、3月31日に大幅安でスタートしました。その後は一時的な反発も見られたものの、米国時間の4月2日夕方にトランプ大統領が相互関税の詳細を発表。これにより再び不安が広がり、4月4日には日経平均が1000円超の下落となりました。
日本株今週の見通し
今週(4月7日〜11日)の日経平均株価は、引き続き不安定な展開となる可能性が高いでしょう。相互関税を巡る米中や欧州、日本との対立が深刻化しており、市場には強い警戒感が広がっています。4月3日にトランプ大統領が「交渉次第で関税の見直しもあり得る」と発言したことが、多少の安心材料とはなったものの、具体的な交渉進展が見られない限り、投資家のリスク回避姿勢は続くとみられます。米国市場では4月4日にダウ平均が2200ドル超の下落となり、日本株ADRも銀行株を中心に大きく売られました。日本国内では長期金利の低下も進み、金融株には逆風となっています。S&P500も全面安となっており、世界的な株安連鎖が日本市場にも影響を与える展開が想定されます。
相場の方向感を左右する要因として、米国の経済指標や関税に関する追加発表、また各国の政府間交渉の進展状況などが注目されます。米関税政策の交渉期限9日まで、各国から報復関税をかけるのかなど報道が出る度に市場は揺さぶれることになります。その結果、4月中旬から本格化する本決算の中で今後の見通しも公表できる企業は少なくなることが予想されバリューションで買い場を探るのが難しくなりそうです。市場の反応は神経質になりやすく、上下に大きく振れるボラティリティの高い週になる見通しです。正直なところ、トランプ政権が発言撤回する以外は、なかなか反発するきっかけが見当たらず、厳しい1週間になりそうです。
一方で、米株式相場が復調に向かえば当然ながら日本株の底入れにも期待が持てます。現在は、関税に関するネガティブな要素を市場は全て織り込みに向かっており、米国側の譲歩や交渉で関税の引き下げが示唆されたり、交渉が行われる期待が高まれば、スタグフレーション回避への道筋が見え、買い戻しの勢いがつく可能性もあります。
とはいえ、日本株のエクイティ・リスク・プレミアムで過去の下落局面と比較して、拡大つまり割安感が出ているかといえば、残念ながらそこまでは割安感は出ていません。日長期金利は1.29%、株式の益利回りは7.07%で現在のリスクプレミアムは5.78%とここ1年と比較してもそこまでは拡大していません。このような面からもバリューエーションによる買いが入るというよりも、関税に関するポジティブなニュースしかきっかけはなさそうです。
今週の為替注目点
今週のドル円相場は、米国が日本に課した24%の関税および自動車への25%関税の影響で、リスク回避のドル売り・円買いが続く可能性があります。市場では安全資産としての円に資金が向かいやすく、為替は円高基調となることが想定されます。また、9日に公表されるFOMC議事要旨(3月18〜19日分)では、関税による物価上昇と景気減速の両リスク、いわゆる「スタグフレーション」への対応方針が注目されます。また、米議会では債務上限問題が進展せず、国債の償還に伴う保有減少(ランオフ)を縮小する決定が出ましたが、その措置が一時的なものかどうかも焦点でしょう。さらに、10日発表の米3月コアCPIが予想通り鈍化すれば、利下げ期待が強まる可能性があります。翌11日のミシガン大学の消費者信頼感指数やインフレ期待も重要です。国内では9日に予定されている植田日銀総裁の講演内容に関心が集まるでしょう。通商問題を踏まえた金融政策のスタンス変更が示唆されるか注目しています。
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