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【相互関税制度が始動】日本・インド・ブラジルに打撃、日経平均は意外な上昇

【相互関税制度が始動】日本・インド・ブラジルに打撃、日経平均は意外な上昇

2025年8月7日午後1時1分(米東部時間午前0時1分)、トランプ政権が導入した新たな相互関税制度が正式にスタートしました。この措置により、約70の国と地域に対して10~41%の税率が適用され、日本を含む多くの国々で貿易コストの上昇が避けられない状況となっています。

各国への関税適用状況

日本については、従来の10%から新たに15%の関税が課されることになりました。日本政府は事前に特別な軽減策で合意したと発表していましたが、米連邦官報ではEUのみが特別措置の対象として明記されており、両国間の認識に齟齬が生じたまま制度が発動される結果となりました。赤沢経済財政・再生相は緊急訪米を行い、米商務長官との協議を通じて合意内容の履行を強く要請しています。

一方、EUに対しては比較的配慮のある措置が取られ、現行税率が15%未満の商品については一律15%に統一し、それ以上の品目には追加課税を行わないという特例が設けられました。

しかし、インドとブラジルには厳しい「制裁的」追加関税が発動されています。インドに対しては、ロシア産石油の継続購入を問題視し、25%の懲罰的関税が相互関税に加算されて合計50%に達する見通しです。ブラジルについても、ボルソナロ元大統領の刑事手続きに関する現政権の対応を理由に40%の追加課税が実施され、総税率は50%まで上昇することになりました。

世界経済への波及効果

今回の関税導入は、世界経済に新たな下押し圧力をもたらすと予想されています。モルガン・スタンレーの分析では、当初予想より税率が抑制された国が多かったことから年末の世界成長率見通しを上方修正したものの、米国経済は2025年に1%成長まで減速すると見込んでいます。これは2023年、2024年と比較して著しい鈍化となります。

ドイツ銀行はEU域内総生産が約0.5%押し下げられると試算しており、日本経済についても2025年度の実質成長率が下方修正される見通しです。内閣府は、関税による企業収益悪化が雇用・所得、設備投資、個人消費へと連鎖的に影響する可能性を懸念しています。

興味深いことに、米国株式市場は関税交渉期間中に大幅な上昇を記録しました。S&P500指数は約4ヶ月間で27%上昇し、G7諸国の中で際立った成長を示しています。この上昇の背景には、AI関連企業への期待に加えて、金属・鉱業や航空宇宙産業など関税政策の恩恵を受ける分野への資金流入があります。

日経平均株価の動向

このような複雑な国際環境の中、8月7日の東京証券取引所では日経平均株価が3営業日連続で上昇し、前営業日比264円29銭(0.65%)高の4万1059円15銭で取引を終了しました。取引開始直後は短期的な過熱感や米国の半導体政策への警戒感から売り圧力が見られましたが、前日の米株高と日本株への楽観的な見方を背景に、海外短期投資家による株価指数先物への買いが継続的に入り、堅調な展開となりました。

相互関税制度の開始は各国経済に重い負担を課す一方で、金融市場には独特の動きをもたらしています。日経平均の続伸は直近の米株高や日本株への期待が支えとなった形ですが、世界的な経済減速懸念と日本への関税影響は、今後の市場動向を決定する重要な要素となりそうです。

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