日本株先週の振り返り
先週(9月29日〜10月3日)の日経平均株価は堅調に推移し、週末には史上最高値を更新しました。終値は前週末比414円51銭高(+0.91%)の4万5769円50銭と、4万5700円台を回復しています。週明けは9月末の配当権利落ちによる約300円分の押し下げ効果が影響し、前週末比マイナスでのスタート。その後も米国政府機関の一部閉鎖リスクが意識され、投資家の売りが優勢となり10月1日には一時4万4357円台まで下落しました。
ただし2日には米ハイテク株高を背景に東京市場でも半導体やAI関連銘柄が買われ、5営業日ぶりに反発。東京エレクトロンやアドバンテスト、ソフトバンクグループといった主力株への資金流入が鮮明となりました。週末3日もその流れが続き、値がさ株中心に大幅上昇し、高値圏で週を終えました。
日本株今週の見通し
今週(10月6日〜10日)の日経平均株価は、4万5000〜4万6500円のレンジを想定し、底堅い展開が続く可能性があります。注目材料は、10月4日に行われる自民党総裁選です。午後2時過ぎには1回目の投票結果が、決選投票となった場合は午後3時過ぎに最終結果が判明する見通しで、新総理の誕生に合わせて財政政策への期待が高まり、週初には「ご祝儀相場」として買いが入りやすいでしょう。
一方で、米国の政府機関の一部閉鎖は引き続きリスク要因です。現状では影響は軽微とみられますが、長期化すれば投資家心理を冷やす可能性があります。ただし、その際は押し目を待つ待機資金が流入することが想定されるため、一時的なリスクオフになると思われます。
足元では半導体やAI関連といった主力ハイテク株に買いが集中し、指数を押し上げています。その結果、NT倍率は9月初めの13倍台から10月3日には一時14.6倍と約1年ぶりの高水準に到達しました。海外投資家がパフォーマンス追随で一段と資金を振り向ける可能性もありますが、物色の広がりに欠けている点は注意が必要です。相場全体の地合いを改善するには、主力以外のセクターにも買いが波及するかどうかが焦点となるでしょう。
今週の為替注目点
今週のドル円相場は、まず週末4日に実施される自民党総裁選の結果を受けた週明け早朝の値動きに注目が集まりそうです。市場では、小泉氏が優勢と伝わるものの、仮に勝利すれば株安・円高に振れやすく、高市氏が総裁となれば株高・円安に傾くとの見方が優勢です。
ただし、その後は米政府機関の閉鎖がいつ解除されるかに焦点が移ると考えられます。過去には閉鎖が数日で終わったこともあれば、2018年のトランプ政権時には35日間続いた例もあり、今回は長期化リスクが警戒材料です。もし28〜29日のFOMCまで閉鎖が続けば、米雇用統計など重要データが欠けることになり、金利見通しの不透明感が一段と高まるでしょう。
そのため、ドルの方向感は出にくく、積極的な売買は手控えられる可能性があります。来週は米経済指標の一部発表が延期される見通しに加え、8日には植田日銀総裁が都内で講演予定です。日銀会合前の最後の公的発言となる可能性があり、タカ派的な発言があれば円買い圧力となる可能性もあります。
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