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高市首相誕生 ー 政権交代の不透明感後退、次の焦点は“5万円の壁”と金融政策

高市首相誕生 ー 政権交代の不透明感後退、次の焦点は“5万円の壁”と金融政策

2025年10月21日、東京株式市場では日経平均株価が続伸し、連日で最高値を更新しました。この日の国内政局では、自民党の高市早苗総裁が第104代首相に指名され、日本史上初の女性首相が誕生することとなり、同日夜に高市内閣が発足する見通しとなりました。政局の不透明感が大きく後退したことが、市場の強気な姿勢を後押ししています。

高市内閣の発足経緯と主要人事

高市総裁の首相選出が確実視された背景には、20日に自民党と日本維新の会が連立政権樹立の合意書に署名したことがあります。これにより、公明党の連立離脱で一時落ち着いていた「高市トレード」が再燃しました。21日午後の衆参両院本会議での首相指名選挙では、自民党(196議席)と日本維新の会(35議席)の合計231議席に加え、無所属議員らの投票もあり、1回目の投票で過半数となる237票を獲得しました。

新内閣の人事では、財務相に片山さつき元地方創生相、官房長官に木原稔前防衛相、農相に鈴木憲和復興副大臣を充てる方針が固まりました。また、高市氏は党総裁選で競った茂木敏充元幹事長を外相、小泉進次郎農相を防衛相、林芳正官房長官を総務相に起用するなど、総裁選を戦った4候補全員を党三役か閣僚で処遇する方針を示しています。これは自民党総裁選の慣例からすると珍しい対応で、「全員活躍」「全世代総力結集」という政権運営方針を体現しています。

株式市場の動向と今後の展望

21日の日経平均株価は、終値で前日比130円56銭(0.27%)高の4万9316円06銭となりました。午前中は一時4万9945円まで上昇し、初の5万円台まであと50円ほどに迫る急騰を見せました。しかし午後に高市総裁の首相指名が決まると、「材料出尽くし」との見方から利益確定売りが出て、高値から一時600円あまり下げる場面も見られました。

特に注目されたのは、アップル関連株への物色です。「iPhone17」の販売好調を受けて、TDKが一時4.18%上昇して上場来高値を更新したほか、日東電工や村田製作所も上昇しました。一方で、核融合炉や防衛といった「高市関連銘柄」の一角は下げる場面も見られました。

片山さつき氏の財務相起用方針が伝わったことで、日銀の早期利上げへの警戒感も広がりました。しかし、20日時点の東証プライム市場全体の騰落レシオは96%と過熱感はそれほど強くなく、市場では日経平均5万円達成は時間の問題との期待が広がっています。

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