4年ぶりの安値を記録したドル指数
2026年1月下旬、ドル指数が95台半ばまで低下し、2022年2月以来約4年ぶりの安値を記録しました。この急落の背景には、トランプ大統領のドル安容認発言があります。大統領は1月27日、「ドルが公正な水準に落ち着くことを望んでいる」と述べ、通貨安を明確に容認する姿勢を示しました。
さらに、トランプ政権の予測不能な対外政策も市場の不安を煽っています。ベネズエラ大統領の拘束やグリーンランド取得への意欲表明、国内での政府機関閉鎖懸念など、政治・経済両面での不確実性が「米国への不信感」となり、ドル売りを加速させています。
FRBの据え置き決定と政治圧力
ドル安圧力が強まる中、FRBは1月27~28日のFOMCで市場予想通り政策金利の据え置きを決定しました。パウエル議長は「経済活動の見通しは明らかに改善した」と述べ、現在の政策が著しく引き締め的ではないとの見解を示しています。
しかし、トランプ大統領はFRBへの利下げ圧力を強めており、5月に任期満了を迎えるパウエル議長の後任に「利下げ派」を据えるとの観測が浮上しています。大統領は「素晴らしいFRB議長が誕生するだろう。金利はかなり下がる」と述べ、中央銀行の独立性を揺るがす発言を繰り返しています。
乱高下する円相場と協調介入への思惑
ドル全面安の流れで、円は一時1ドル=152円10銭前後まで急伸し、約3カ月ぶりの高値をつけました。片山財務相が「米当局と緊密に連携しながら適切な対応をとる」と発言したことで、市場では協調介入の可能性が強く意識されました。
しかし、ベッセント米財務長官が「為替介入していない」と発言すると、円相場は154円台まで急反落しました。2月の衆院選を控え、与野党が消費税減税などの財政拡張策を掲げており、日本のファンダメンタルズ悪化が円の売り圧力として潜在しています。
金価格の高騰と今後の展望
ドルの信認低下により、金の国際価格は初めて1トロイオンス5500ドルを突破し、国内小売価格も1グラム2万8000円台に達しました。地政学リスクの高まりとドル安が相まって、安全資産としての金の需要が急拡大しています。
今後は米国の経済指標が焦点となります。2月初旬の米雇用統計などが景気悪化を示唆すれば、ドル売り・円買いが加速する可能性があります。政治、金融政策、実体経済が複雑に絡み合う中、投資家にとって予断を許さない状況が続きそうです。
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