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【ベイリー・ギフォード世界長期成長株】10年先を見据えた投資。最近の表向きで高いフォーマンスは今後も続くのか?【投資信託マラソン】

【ベイリー・ギフォード世界長期成長株】10年先を見据えた投資。最近の表向きで高いフォーマンスは今後も続くのか?【投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日は、ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド、世界の成長株に集中投資する世界株ファンドを分析します。

10年先を見据えた長期投資を目指しており、直近のパフォーマンスは高い実力に見えますが、実際の実力はどうなのでしょうか。分析していきたいと思います。

お願い

この記事は情報提供を目的として作成しています。投資の勧誘や売買の推奨は目的としていません。銘柄はランダムに抽出しており、運用会社や販売会社との業務提携は一切ございません。中立的な立場から分析をお伝えします。

投資信託概要

概要

ファンドの概要です。ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンドは、三菱UFJアセット・マネジメントが運用する国際株です。NISA成長枠での投資が可能で、信託報酬は1.64%。純資産総額は847億円です。

今回取り上げた理由は、世界各国の成長株に10年目線で厳選投資するファンドであることです。銘柄選定能力が高ければ、いいパフォーマンスを残す可能性があり、長期的にも安定が期待できます。

投資先としては、国、地域、業種、時価総額にとらわれずに、本当に良い40銘柄だけに集中投資を行っています。また、10年以上という長期視点で成長が期待される銘柄に投資を行っています。

銘柄選定を担うのはベイリー・ギフォードです。1908年に創業されてから、100年以上にわたる運用実績を有する著名な会社です。歴史ある運用会社がどういった運用を行っているのでしょうか。

本日のチェックポイントは、中長期にわたって高い成果が残せるかどうかです。

簡易パフォーマンスです。5年、3年、1年のパフォーマンスを見ると、5年間で+2.94%、3年間で-12.48%、1年で+9.66%と、ボラティリティが高い印象です。リスクを見ると、5年、3年、1年でそれぞれ+8%、+12%、+8%です。同カテゴリーをこれだけ上回るということは、かなり多くのリスクを取っていることがわかります。

投資戦略

投資戦略は非常にオーソドックスです。長期的な視点で成長が期待される銘柄を選び、日本を含む世界の各国の上場株の中から流動性の高いものを選んでいます。

投資アイデアです。伸びそうな分野を現地調査、経営陣との面接、大学等の研究機関、独立リサーチの情報を踏まえながら、投資アイデアを作成し、銘柄を選定してポートフォリオを構築しています。成長シナリオの確信度合いによっては、割合を多くしたり少なくしたりしながら運用しています。非常にオーソドックスで、銘柄選定能力が問われる戦略となっています。

銘柄戦略

具体的な銘柄戦略です。国、業種を問わない選定とはいえ、多くが米国であり、53.7%を占めています。2位の中国は11%と少し多いですが、、オーソドックスな割合に近い印象です。

成長株投資ということもあり、情報技術やサービス業が多くを占めています。直近では売上上昇率の高い半導体関連銘柄が上位に入っており、NVIDIA、Amazon、ASMLといった認知度の高い銘柄が選ばれています。

ファンド・パフォーマンス

パフォーマンス

パフォーマンスです。かなりの値動きがあり、アクティブファンドの中でもリスクがかなり大きくなっています。

上が5年比較、3年の比較チャートです。赤が基準価格ですが、大幅な上昇と下落を繰り返しています。3年間では、トピックスや青の世界株に比べて大きくアンダーパフォームしています。5年間では一時的に大きく上昇したことでプラスとなっている一方で、3年間では大きなマイナスがあるため、かなりブレ幅が大きいと言えます。

設定されて5年程度ですから、まだそこまでの実績はないですが、相場環境に応じて成長率の高い銘柄に入れ替える戦略を採っていることがわかりました。銘柄の入れ替えについては比較的大胆に行っています。

直近では、太陽光発電向けのマイクロインバーターシステムを開発している「ENPHASE ENERGY INC」を新規で組み入れています。遺伝子解析装置の製造を手掛けるILLUMINA INCを全売却するなど、リバランス以外にも頻繁に銘柄の入れ替えを行っている印象です。そのため、パフォーマンスが他のファンドと比べて大きく異なっています。

特徴ある動きと言えますが、設定来の動きでも非常に好調な場面と非常に不調な場面がはっきりしています。例えば、成長株であり情報技術の銘柄が好調だった2020年~2021年前半においては、世界株を80%も上回るパフォーマンスを残しています。しかし、2022年以降は、金利が上昇した局面で40%ほど下落しています。指標と比べても、未だにキャッチアップできていません。

過去5年を比べるとS&P 500と同程度、世界株を20%ほど上回るリターンとなっていますが、過去3年間で見ると世界株平均を30%下回っています。値動きが大きく、リスクも非常に高いファンドであるため、注意が必要です。

リスクを見ると、年率で30%です。投資マラソンでお伝えしている中でもかなり高い部類です。

リターンのばらつきもかなりあります。シャープレオは非常に低く、過去平均で0.18と非常に低い値です。設定来を見ても、大きく上回った時期もありましたが、現在は1を下回っています。効率性がかなり悪いと言えます。指標だけではなく、アクティブファンドの中でもかなり低い部類です。

仮にファンドが組み入れている業種や成長株が上がり続ければ、かなり高いパフォーマンスが続く可能性があります。ただ、このようなパフォーマンスの長期的な継続は難しいです。銘柄の良い時期、悪い時期はどうしてもサイクル的にも起こりますから、このファンドが選ぶ銘柄がずっと上昇し続けるとは考えにくいです。

個人が長期的に安心して持てるファンドではない印象です。ある程度短期的な運用、タイミングを狙った投資として購入を検討する方がいるかもしれませんが、そもそもそのような投資が期待されるファンドでもありません。

資金流出入

去年前半には資金が入っていましたが、後半には流出し始め、今年も資金の流出が増えています。パフォーマンスにマーケット関係者が気付いた可能性があります。

評価

評価は2です。5年間ではプラスですから、無碍にはできません。ただ、表面上のパフォーマンスの裏に隠れたリスクの大きさ、30%を超える年間変動率を見る限り、長期投資には向いていないと言えます。

ファンドの実績が短いため、今後改善される可能性もありますが、現時点では評価を上げることは難しいです。そのため、評価は2つ星とさせていただきました。

本日は、長い歴史を持つ運用会社が40銘柄に絞って世界株から厳選投資するファンドを分析しました。表向きのパフォーマンスは5年でベンチマークを上回っており、評価サイトで非常に高い評価を受けています。

一方で、ボラティリティが非常に高く、年率で30%ものリスクがあるため、長期で安定的にという目的には適していない印象です。高いリターンを望んでいる方は、もう少しリスクを抑えたファンドがあるかと思いますので、リスクの観点から横比較しながら分析いただければと思います。

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