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【SBI・フラトン VPICファンド】ベトナム、パキスタン、インド、中国に分散投資を行いながら長期で高いリターンを目指すファンド【投資信託マラソン】

【SBI・フラトン VPICファンド】ベトナム、パキスタン、インド、中国に分散投資を行いながら長期で高いリターンを目指すファンド【投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日は、SBI・フラトンVPICファンドという、最近特に人気が高いインド株に30%を投資し、成長性の高い4つの新興国に分散投資するファンドを分析します。

新興国ファンドは成長性が高い一方で、リスクも高くなる印象がありますが、SBI・フラトンVPICファンドはどうかを確認します。ぜひ最後までご覧ください。

お願い

最初にお願いです。この記事はあくまでも情報提供を目的として作成されたもので、投資の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。また、取り上げている銘柄は中立な立場でランダムに選出しています。運用会社、販売会社と当社の間に業務提携は一切ございません。あくまでも中立の立場で分析します。

投資信託概要

概要

SBI・フラトンVPICファンドは、SBIアセットマネジメントが運用しています。世界株ファンドで、NISA成長投資枠での投資が可能です。信託報酬は2.13%、純資産総額は37億円です。

VPICは、ベトナム、パキスタン、インド、中国の頭文字を取っています。国別の投資割合は、ベトナムが20%、パキスタンが20%、インドが30%、中国が30%を基本としています。

国別の配分は、マクロ経済や企業業績の動向、株式市場のバリエーションなどを分析して判断されています。原則としては上記の割合ですが、上下10%の範囲内で変動することが可能です。

直近では、ベトナムが19%、パキスタンが14%、インドが37%、中国が25%です。現在の経済状況を踏まえてパキスタンを少しオーバーウェイトし、中国をアンダーウェイトしていることがわかります。

新興国の高い成長率は、皆さんも認識されていることかと思います。一方で、リスクが高いことでも知られています。これらのリスクをどうコントロールし、高い成長性を享受できるかが、ファンド分析における最も重要なポイントではないかと思います。

簡易パフォーマンスです。トータルリターンで同カテゴリーをすべて上回っており、非常に高いリターンのファンドだとわかります。

一方で、リスクは同カテゴリーとあまり変わらないため、ややリスクも低くコントロールできている印象です。

銘柄戦略

国別比率は、各国の相場状況、見通しによって変動することがありますが、ほとんどの場合、保有している銘柄の上昇が影響を与えていることがポイントです。つまり、頻繁に国別比率のリバランスを行っているわけではないということです。具体的には、インド株の比率が高くなっているのは、インド株が上昇した結果、比率が上昇しているということです。

個別銘柄の組入は、約40銘柄と一定の集中投資が行われています。上昇局面においては非常に良いパフォーマンスを残す可能性があります。金融株が最も多く、次いで情報技術となっています。ディフェンシブな銘柄よりも、その国の中心となるような銘柄を組み入れていることがわかりました。

右側の銘柄リストをご覧ください。ベトナムの情報技術会社などが非常に大きな割合を占めていますから、新興国、特にベトナムなどの銘柄を自分で選ぶのは難しい方にとっては非常に重宝される銘柄選定となっています。

ファンドパフォーマンス

パフォーマンス

パフォーマンスです。新興国比では非常に高いパフォーマンスを残しています。ファンドのパフォーマンスは4ヶ国の指数に大きく影響を受けます。直近5年間の動きを見ると、世界株平均に対して約20%上回っており、新興国指数のMSCIエマージングは約50%上回っています。

直近のファンドのパフォーマンスは新興国よりも良好で、世界株よりもやや劣る状況です。新興国すべてのファンドに共通して言えることですが、中国のパフォーマンスが振るわないため、中国の割合を持つファンドは世界株に劣る傾向があります。

とはいえMSCIエマージングとの比較からもわかる通り、新興国全体に比べて非常に高いパフォーマンスが維持できています。中国以外の残りの国は好調な動きとなっており、特にインド株のパフォーマンスは世界株平均を大きく上回ります。あまり注目されないベトナム、パキスタンの株価も、インドほどではないもののパフォーマンスは非常に良くなっています。

これらの国々は経済成長率が非常に高く、新興国の特徴である経済成長とともに株価上昇の恩恵を享受できています。現在、中国株が足を引っ張っている状況ですが、数多くの新興国の中でも4ヶ国に絞ることで、その恩恵を受けやすいファンドだと言えるでしょう。

新興国ファンドには分散を利かせたものもありますが、このファンドは特に注目を集めている4つの国にフォーカスしているため、上昇の恩恵を受けやすくなっています。

ただ、新興国ファンドの特徴である高リスクは、このファンドにも該当します。新興国全体と比較するとリスクは低いものの、リスクは17%と世界株より高くなっています。

パフォーマンスも良好で、リスクは同カテゴリーに比べて低いとはいえ、シャープレシオは1を切っています。高リターンが狙える可能性があるものの、リスクが高いことは認識しておく必要がありそうです。

国別の配分比率が決まっているため、リバランスをする機会があった際には、上昇したものの利益を確定し、下がったものに資金を振り分けています。リスクコントロールがある程度利いていると言えます。

新興国はどうしても高いリスクを取ってしまいがちですが、リスクコントロールを行い、4つの成長性の高い国にフォーカスを当てていることは、新興国投資として非常に面白い戦略だと感じました。

資金流出入

流出が続いています。中国株が含まれていると流出しがちですが、新興国ファンド全体で比較していただきたいと思います。

評価

評価は4です。新興国の投資は、これからの人口構造、世の中の流れを考えると、新興国の成長はメガトレンドだといえます。新興国ファンドは、ある程度のリスクを取らなければなりません。その中でも投資割合を決めてリバランスをしっかりと行い、リスクコントロールしながら4つの国に絞り込んで高成長を求める、特徴ある戦略を採用しています。

絞り込まれた4つの国が皆さんの投資対象となるのであれば、星4つに十分に値すると思います。

本日は、インド、パキスタン、ベトナム、中国の4ヶ国にフォーカスしたファンドを取り上げました。多少高いリスクを持ちつつも、高いリターンとリスクコントロールの術を持っています。このような国々に投資割合を持ちたい方とっては十分に選択の対象になるファンドだと思いますので、ぜひ比較していただければと思います。

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