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【グローバル株式トップフォーカス】グロースやバリューに関係なく銘柄の魅力重視で高いパフォーマンスを目指す【投資信託マラソン】

【グローバル株式トップフォーカス】グロースやバリューに関係なく銘柄の魅力重視で高いパフォーマンスを目指す【投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日は、グローバル株式トップフォーカスという世界株ファンドを分析します。

ファンドの特徴は、グロース、バリューにこだわることなく魅力重視で銘柄を選定しつつ、ESGの観点も取り入れていることにあります。ESG関連ファンドはパフォーマンスが優れないものが多い中、このファンドはどのようなパフォーマンスを残しているのでしょうか。ぜひ最後までご覧ください。

お願い

最初にお願いです。本記事はあくまでも情報提供を目的として作成されており、投資の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。また、銘柄についてはランダムに抽出されており、運用会社や販売会社と当社の間に業務提携は一切ございません。あくまでも中立的な立場で分析します。

投資信託概要

概要

グローバル株式トップフォーカスは、日興アセットマネジメントが運用する世界株ファンドです。NISA成長枠での投資が可能で、信託報酬は1.24%、純資産総額は26億円です。

特徴です。世界株を対象に、投資スタイル、国、セクターにこだわらず、相対的に魅力ある銘柄を分析して投資しています。スタイルリスクのないファンドは、市況が変わっても一定のパフォーマンスが維持できる傾向があります。非常に期待の持てるコンセプトです。

加えて、ESGが重視されていることも特徴です。組み入れ銘柄全体で、温室効果ガスの排出量が世界株平均の8割以下になることを目指しています。このような取り組みを行う企業は、長期的に見ると評価が上がる可能性が非常に高いです。スタイルリスクを回避しつつESGを取り込んでいる点で、非常に意欲的なファンドと言えるでしょう。

チェックポイントです。ESGにフォーカスすることで短期なパフォーマンスにマイナスの影響がないか、長期で安定したファンドかを確認します。

投資戦略

高収益を実現・維持には、ESGを考慮した経営が不可欠だと、このファンドは考えています。ESGの総合評価が高い銘柄を選定対象とし、具体的には、世界株平均の8割以下の温室効果ガス排出量の銘柄のみを組み入れています。

今後ESGに焦点が当たれば、スタイルリスクにとらわれず、厳選された銘柄を選定していることに加え、プラスアルファの成果が期待できることが最大の特徴です。

ファンドの特徴です。5000銘柄の中から40~80銘柄を選定し、ある程度の集中投資を行っています。

また、投下資本利益率を重視し、フューチャー・クオリティ企業を見極めています。投資した資金が利益として還元されている企業とは、具体的には持続的に成長できる企業、企業再編などによってクオリティが急激に向上する企業です。この2つにフォーカスして投資を行い、さらにESGにも配慮するファンドです。

銘柄戦略

銘柄はある程度厳選されており、40~80銘柄となっています。直近では、AIや業務改善といった成長力がありつつも、業績の安定感があるディフェンシブ銘柄に注目しています。

ポートフォリオを見ると、米国株が70%近くを占めています。国別の割合は自由に設定されていますが、他のファンドと同様、米国が多い印象です。日本、イギリスの割合も他のファンドと大きな違いはなさそうです。

業種別では情報技術が最も多く、こちらも他のファンドと同様の傾向です。

組み入れ銘柄の上位を見ても、マイクロソフト、エヌビディア、アマゾン・ドット・コムなど、米国を代表する企業が入っています。日本株のHOYAが入っていることは少し特徴的ですが、銘柄自体の目新しさ、意外性はありません。ただ、こちらはしっかり分析した結果の選定と言っていいでしょう。

売買戦略です。報告書からは、組み入れ銘柄の入れ替えをあまり大きく行っていないことがわかりました。リバランスが主な投資行動で、中長期投資が原則です。

ESGにも配慮しつつ、成長性を維持できそうな銘柄を選んでいることが、パフォーマンスにどのような影響を与えているのでしょうか。

ファンド・パフォーマンス

パフォーマンス

5年間では世界平均を10%程度上回っていますが、S&P500は下回っています。世界株ファンドですから、世界株を上回っていれば十分と言える一方で、約7割がアメリカ株にもかかわらず、S&P500に劣っているとも受け取れます。また、過去3年間では、世界株を10%下回っています。

細かく見ると、2020年~2021年、2024年以降の上昇を見ると、世界平均だけでなく、S&P500も上回っているため、ある程度の銘柄選定能力がありそうな実績です。

ただ、それ以外の局面では軟調で、大型株を多く選んでいる割にはボラティリティが高い印象です。好調な時期とそうでない時期のブレ幅がやや大きく、そこまで高いパフォーマンスも出ていないため、そこそこのパフォーマンスと言えるでしょう。

リスクは年率16%前後と市場平均よりやや高く、シャープレシオは1を下回っています。この手のファンドで1を下回っているのは、あまり効率的とは言えません。

投資スタイルやテーマを特定せず、全方位的な運用を行っていますが、パフォーマンスはやや相場状況によるブレが目立ちます。相場環境によってパフォーマンスが変わりやすい、安定したファンドに見えて、意外とブレ幅のあるファンドです。

資金流出入

資金の流入が増えています。

評価

評価は3.5とさせていただきました。まず、グローバルに分散し、スタイルリスクを持たず、ESGにも配慮している点から、長期的には高いポテンシャルのファンドだと感じました。

また、2020年から2021年、さらに2024年にかけてのパフォーマンスを見ても、銘柄選定能力がある程度確認できます。ESGスタイルリスクがない点、銘柄選定能力がある点から、ポテンシャルは高いと評価できます。

ただし、現時点でのファンドの特徴としては、ボラティリティがやや高い傾向が見られます。その変動幅が少しでも抑えられれば、資金効率がさらに高まり、より注目を集めると思います。

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