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【GOLD】金価格急落!反転ポイントは?【2/2 マーケット見通し】

【GOLD】金価格急落!反転ポイントは?【2/2 マーケット見通し】

本日のテーマは、『GOLD金価格急落!転換ポイントは?』です。

1月30日、金価格、銀価格が大きく下落しました。そこで本日は、次の転換ポイントはどこにあるのか、どこに注目すべきかを取り上げたいと思います。

下の図表は、グレーが銀、黄色が金価格を表しています。1月30日、基金属価格が大きく下落し、歴史的な1日となりました。銀価格は-26%、日中最大-36%。金価格は高値から-10%で、一時は-16%と大きく下落しました。

こうした下落がいつ反転するのか、何に注目すべきかをお伝えします。

金価格が急落した背景

強気に傾いていたことへの「スピード調整」

今回の下落は、金のファンダメンタルズ、中央銀行が必要とする有事の金買いに変化があったわけではなく、ここ最近の急激な上昇に対する調整と言えます。

下のチャート、ブルームバーグから引用した資料を見ると、金と銀に関するコールオプション、上昇にかけるオプション買いが過去最高水準まで上がっていたことが分かります。

金、銀の強気ポジションは過去最高水準まで上昇しており、特にETFのレバレッジを中心に短期間で金銀の買いが進んでいたため、何かしらのきっかけがあれば下がりやすい状況にあったことは事実であり、警戒する向きもありました。ただ、ここでは後付けの説明はさておき、まずは今回の大幅下落はスピード調整の一環であり、現時点ではファンダメンタルズは大きく変わっていないことを把握しておくことが重要でしょう。

金価格の今後の転換点

次期FRB議長への警戒、ドル高へ反応

今回の下落のきっかけは、次期FRB議長にケビン・ウォーシュ氏が候補になったことだと言われています。ケビン・ウォーシュ氏は、マーケットの感覚としてはタカ派だと捉えられたとの意見が多くあります。1つ目は、利下げをあまりしないのではないかということ。もう1つのポイントは、FRBが持つ国債などを放出する、バランスシートの縮小を行うと主張しているため、金融緩和から引き締めに向かうと考えられたことなどが挙げられます。結果としてこのスタンスがドル高につながると連想されました。もし、ドルが大きく上昇に転じるとすれば、金が逆相関であるため下落するため、金価格下落のトリガーになったと言われています。

右の図表をご覧ください。黄色がゴールド、青がドルインデックスです。ドルインデックスだけが逆メモリですから、下に向かうほどドルインデックスが上がることを示し、金が下に向かえば下落を示しています。ケビン・ウォーシュ氏が選出されたことで、ドルが上がり、相関の高い金が下落しました。

ケビン・ウォーシュ氏がタカ派と言われている理由は、2つあります。

1つ目が、FRBによる「ばらまき政策」に対してネガティブなスタンスというイメージです。ベン・バーナンキ議長時代、彼は最年少でFRB理事に就任しましたが、任期途中で辞任したました。その背景には、バーナンキ議長の過度な量的緩和策に対する反発からでした。

2つの理由は、利下げに対して慎重とのイメージがあるためです。22年の利上げ局面でFRBの利上げが遅かったと言っています。そのため、チャンスがあればいつでも利上げを行うのではないかと考えられているのです。

こうしたことが積み重なり、ケビン・ウォーシュ氏はタカ派だと言われていたわけですが、昨年のコメントを細かく見ていくと、実はそうではないとの解釈できます。おそらく、ここ数日でその解釈が進んでいくのではないかと思います。

特に注目していただきたいのは、「FRBのバランスシートを縮小するのは、将来のさらなる利下げ余地を確保する、将来に向けたカードを増やすためだ」との発言です。前向きなバランスシートの縮小であるべきであり、バランスシートの縮小はばらまいたままではならない、その時の状況に合わせて縮小と拡大を行うべきだとのニュアンスだと言われています。つまり状況を見極めて判断する、とても合理的な判断ができることを示しています。

是が非でもFRBのバランスシートを縮小するべきと主張しているわけではなく、利下げは状況を踏まえて行うと言っていることがポイントです。

ここ最近のコメントで一番注目されているのは、AIの普及で生産性が非常に向上しており、結果としてインフレになる可能性は非常に低くなっている、利下げ余地は十分あるとの発言です。この発言だけを見ると、利下げは十分にあり得ると考えられ、ドル高が極端に進む可能性は低いだろうと、マーケットが徐々に理解する可能性があります。それによりドルインデックスが大きく上昇はせず、横ばいを続けるようであれば、金価格が戻る可能性もあります。ですから、ドルインデックスがどうなるかに今後注目すべきだと言えるでしょう。

利下げ予想は変わらず

フェドウォッチを見ても、ケビン・ウォーシュ氏がFRB議長候補との発表後、26年内における2回の利下げ予想は1ヶ月前、1週間前よりも若干増えています。ヘッドライン的にはタカ派と言われているものの、利下げは2回程度あると、市場は判断しているのも事実です。市場のタカ派といった反射的な反応があったものの、このレッテルはいずれ修正されるのではないかというのが1つ目のポイントです。

見定めは実質金利が上昇するかどうか

次に、FRBの資産縮小を行うかです。「FRBのバランスシートを縮小するのは、将来のさらなる利下げ余地を確保する、将来に向けたカードを増やすためだ」との発言から、FRBの資産を減らす可能性を警戒する向きがあります。

黄色はFRBの資産で、下に向かうとFRBの資産を減らす、米国債を売却して市場に放出することを示しています。これを行うと、債券の売り需要が増えるため長期金利の上昇を意味します。

では、実際にBSの縮小を行い、長期金利の上昇が実現するかですが、今のトランプ政権は長期金利が上昇しないよう、かなり気を遣った運営をしています。今回選任されるにあたって、長期金利をなるべく抑えたいとの共通認識がベッセント財務長官との間にあると言われていることから、着任直後からBS縮小を行う可能性は低いとの認識が、今後広がるだろうと考えています。

では、すぐにはFRBの資産が縮小しない、仮に今のスタンスが維持になった場合、青で示した米10年実質金利はどうなるのでしょうか。

もし、BS縮小を行い米長期金利が上昇し、一方でインフレが変わらない場合には、実質金利は2.5%、3%まで上昇する可能性が出てきます。実質金利が高くなれば、債券に投資するメリットが相対的に大きくなりますから、金を売って債券を買う動きが出てきます。言い換えれば、実質金利が上昇すると、金の価格が下がりやすくなるのです。

このようにバランスシートを縮小するようであれば、実質金利の上昇、金の価格の下落につながるわけですが、現政権の政策スタンスとの歩調を合わせて、BS縮小を当面行わなければ、実質金利が大きく上昇する可能性は低く、金の売り圧力も収まるのではないかと思われます。

では、ウォーシュ氏がFRBの資産圧縮についてどのような判断をするのか、それを見極める最初のポイントは、2月中旬、上院銀行委員会で予定されているウォーシュ氏のコメントではないかと思います。利下げ、FRBのバランスシートについて、この場である程度の方向性が示され、市場の懸念が払拭されるようであれば、現在の金の投機的なポジション調整が進んだ後にはなりますが、ファンダメンタルに沿って本格的な上昇に転じる可能性があるでしょう。

ただ、パウエル議長の刑事告訴がある状態では、ウォーシュ氏を後任に選ぶことはできないと上院議員のメンバーが発言しています。これを踏まえると、トランプ大統領がパウエル議長の刑事告訴をまずは取り下げ、それによりウォーシュ氏が就任が早期に確定し、さらに2月中旬の上院議員銀行委員会の公聴会でコメントし市場の懸念が払拭されるかどうかが本格的な反転のポイントになります。

パウエル議長の刑事告訴がどうなるのか、上院銀行委員会でウォーシュ氏がFRBのバランスシート、金融政策についてどんなコメントをするのか。また、そのコメントを受けてドルインデックスが上がるのか、下がるのか。実質金利が上がるのか下がるのか。ここが金の今後の動きを決めると思われます。

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