2021年を迎え、皆様の想いもそれぞれと感じていますが、日本におけるコロナ報道が開始され早いもので1年を経過しました。予測を上回り世界的にもいまだ感染者増加の勢いは止まらない状況です。
ワクチン開発や接種も各国で開始されましたが、まだまだこの状況は長期化する事が予測され、私たちも先のみえない今だからこそ、将来についてのライフプランや資産形成を考えさせられる機会となっています。
グローバルの根幹といえる「人の移動」の制限が世界的にもいまだ継続し、旅行が制約される今、消費の観点からもマネーは投資に多く流れている印象です。各国でも多くの飲食業やホスピタリティ業界では苦戦が報じられる状況でも日米株価は上昇傾向であり、現実の生活と乖離したこの状況を複雑な想いで静観しています。
コロナをきっかけに日本ビジネス社会にも「リモートワーク」や「ワーケーション」慣習が浸透したことは劇的な変化でもあり、少なくとも国内における移住、そして富裕層による都市近郊の物件へ不動産投資は活発化しているのは大きな変化といえるでしょう。日本人もオフィスでなく働く場所を選択できるライフスタイルを体感できた事で、今後の人生観が大きく変わった方も少なくないと思います。
アメリカでも不動産業界はEssential workと認定されていることもありますが、都市部から地方へ、そして投資目的としてなど勢いが止まらない状況で、友人のアメリカ不動産エージェントは前年比270%増の収益だったという数字を伺い、コロナ禍の現象に驚くばかりです。
こうした動きをふまえてグローバルモビリティの観点からはどのような状況なのでしょうか?
コロナは日本のみならず、世界中同じ体験をしている点が大きなポイントであり、各国政府の政策により大きく感染者数の広がりや対策に格差がおきました。
この背景から富裕層はいち早くこれらの動きに敏感でもあり、将来にむけて「プランB」ともいえる移住への準備を検討する方が急増したもの事実です。
世界最大の投資移住コンサルティング会社Henley Partner社によれば、投資移住に関心もつ先進国の皆様から明らかにコロナによって急増し、特にアメリカ、カナダ、イギリスからの問い合わせが増えたということです。
国の選定において最も注視する点はやはり国の政策や安全度であり、この観点からニュージーランドへの投資家ビザ希望者がアメリカから特に殺到しています。あまり知られていませんが、もともとニュージーランド投資家ビザはアメリカ国籍に人気で多くの著名人が取得していますが、コロナの影響は絶大であり、この状況はしばらく継続するとみています。
アメリカはコロナと理由のみならず、トランプ政権に対する失望、そしてこれからバイデン政権に移行していきますが、まだまだ不安定要素が多く、将来にむけての準備をしていきたい富裕層が顕著と感じています。また、一時居住目的には比較的ハードル低いポルトガルやタイのビザも人気のようです。
この状況下、世界で最も出国を真剣に検討している富裕層は香港の方たちかもしれません。香港は伝統的にカナダへの移住者が非常に多いですが、アメリカ投資家ビザ申請者数も増加している傾向です。
また、政情不安という理由からイギリスは2021年1月より香港国籍の受け入れを寛大に開始しました。またオーストラリアも移民政策として、2020年7月より 目的に準じて5年間のビザを発給し、以後永住ビザへの道となる政策を打ち出しました。
優秀な高度人材も多い香港国籍は先進国でも誘致したい国籍の1つです。日本政府も「金融人材」として誘致に意欲的のようですが、根本日本における言語や教育制度、ライフスタイルの観点から魅力に感じるかは微妙です。
しかし、このコロナ禍であっても香港の方が非常に熱心に投資しているところが日本にもあります。それは北海道の「ニセコ」です。
ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、10年以上も前にオーストラリア人が開拓してグローバルに大変著名になったスキーリゾートであり、今もなお日本語より英語が公用語になっているようなリゾートエリアです。訪問や投資家の多くがオーストラリア人、という印象が強いと思いますが、実は今や香港・シンガポールからのアジア投資家や訪問者が圧倒的なシェアを占めているのが現状です。
ニセコは日本国内でも外国人にかなり寛大に投資誘致を進めてきたことがグローバルリゾートとしてブランディングできた要因です。
昨年11月、スキーシーズン開始前に視察で訪問し、その際に現在ニセコで6つ星レジデンスを経営しているオーナーにお話を伺いましたが、アジアにおいて、特にスキーリゾートとしてはやはりニセコはまだまだ海外のスキーリゾートに比較しても手ごろ感があり、加えて2030年の北海道新幹線の開通予定や札幌冬季オリンピックの誘致活動を検討しても投資価値がある、という点が非常に大きなポイントのようです。
コロナ禍の為、さすがに今年の訪問客はそれほど見込めないとはいえ、驚くほど外国人による投資活動は変化なく意欲的である点が非常に印象的でした。今後まだまだ外資資本による大型投資がニセコでは継続する予定であり、日本でも「世界の超富裕層にも適切なサービス提供できる場所」として非常に突出したエリアと感じています。
これも富裕層による将来へのライフプランおよび資産形成の1つといえるでしょう。 日本は ニセコという外資誘致の特異なロールモデルをもちながら、今後のグローバルモビリティ、 特に「観光訪問のみではない」優秀なビジネス富裕層誘致に対しての方策を考えることも重要なポイントです。
日本人富裕層に話を戻せば、今、身近で起こっているのはリモートワークに目覚めて軽井沢や葉山など近隣への移住です。日本はまだ他国に比較すればコロナ感染者は少ない、という事と海外渡航が困難なため、まずは都心から地方へ、という行動が今の状況と思います。
一方、投資は不動産や金融商品のみばかりではなく、オプションとしてお子様や家族の将来についての検討をこの機会にすることも非常に重要であるため、特にお子様に何を残せるか、などを突き詰めていくと「教育」「将来へのキャリアパスの準備」という事がフォーカスされるかもしれません。
次号ではこの「子供には何を残せるか」という観点からビザのお話をしたいと思います。
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