渋谷:本日はスイス留学のエキスパートである天野さんに、お話を聞いていきたいと思います。天野さん、よろしくお願いします。
天野:よろしくお願いします。
渋谷:前回までスイス留学のメリット、デメリットを聞いてきました。やはりスイス留学に興味を持っている方が一番気になるところかと思うのは、卒業したらどういう人が多いのかです。恐らく家業に戻る方や、国際的に活躍する方がイメージかと思いますが、実際にどんなものか、お話を聞いてもいいですか?
天野:スイスのボーディングスクールを卒業すると、ギャップイヤーというものを取って1年間ボランティア活動をする方もいらっしゃいますが、最終的な大学への進学率はほぼ100%です。
国別では、約40%がアメリカ、約40%がイギリス、約20%が他国大学へ進学します。スイスのホスピタリティマネジメントは非常に優秀なので、スイスに留まって、スイスの大学に進学する人も意外と多いです。
渋谷:大学卒業後は、家業に戻る人も多いのでしょう?
天野:大学を卒業すると、家業に戻る方はすごく多いです。親御さんの跡を継ぐ人もいれば、その前に子会社を作って自分の会社をと言って事業に参入してみるとか、そういう方もすごく多いかと思います。
あとはアーティスト、ミュージシャンといった道を選ぶ人も多いです。それだけ在学中にいろいろなことができるので、いろいろな才能が開花してそっちの道に進む方もいらっしゃいます。
また、慈善事業、ボランティア活動を学校の中で非常にしっかり行っているところですので、そのまま引き継いで慈善事業活動化になったり、NPOを立ち上げたりする方もいます。さらに、母校に戻って学校の先生をされる方も結構います。
渋谷:イメージでは、日本からスイスに行って、また日本に戻る方もいれば、日本からスイスでスイスに留まる方、もしくはスイスから海外にという方もいます。どれくらいの比率ですか?
天野:比率はすごく難しいですが、最近は大学進学で日本に戻ってくる方も増えました。昔はスイスから日本の大学へ進学する人は多くなかったですが、今は意外と多いです。
渋谷:それだけ日本の大学に受け入れ環境が整ったこともあるのでしょうか?
天野:そうです。IBかアメリカの高校卒業資格を取っていれば、ほとんどの私立大学では受け入れてもらえます。国立と医学部に関してはその限りではないですが。その意味では、日本に帰ってくる選択肢も増えたかと思います。
渋谷:そのイメージはあまりありませんでした。もちろん帰国子女の枠も含めて、結構間口が広がっているということですよね?
天野:そういうことです。
渋谷:実際にスイスに行っている間、学生ビザで勉強するわけですよね?
天野:そうです。
渋谷:その後、学生ビザを持っていたことでスイスに長く住める特典のようなものは、ビザ的にあるのですか?
天野:ありません。スイスは元々外国人を移住させる国ではないのです。それで安全性を保っているので、学校が終わればステイパーミット(滞在許可証)などの特典はないです。学校が終われば、どこかに出なければならないのが基本です。
渋谷:スクールに関する学生ビザが終われば、特典があって延長などもなく、普通の扱いになるということですね。
天野:そうです。スイスのホスピタリティマネジメントの大学に進学すれば、そこから学生として新たに滞在許可証をもらうことができますが、それを延長することはできないです。
渋谷:とはいえ、スイスに行って学生時代を過ごしたことがあることで、ヨーロッパで就職するハードルが低くなるのは事実ですよね?
天野:事実です。私の友達でも、オーストリアにずっといて、大学から帰ってきていない子もいます。帰ってこない子はいっぱいいます。
渋谷:分かりました。今日はスイス留学後の大学に行く、もしくは大学卒業後のことも含めてお伺いしました。実際にはずっとお伺いしているように、国際的にいろいろな人脈ができ、選択が本当に広がるというのが一番のメリットだということで間違いないですね。
天野:そうですね。他の国ではありえないことだと思います。
渋谷:分かりました。今回もいろいろと楽しい話を聞かせてもらってありがとうございました。
天野:どうもありがとうございました。
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