前回に続いてご実家で所有していた土地を売約した資金のことで追加の相談とご報告をいただきました。まずは、前回の家族会議のご報告としては、家族会議を開き納税資金は普通預金にしておくことになったそうです。また、ご家族にも短期間の運用リスクを話をして納得してくれましたそうです。
今回は今後のことで相談をいただき、納税資金を別にしても3億円程度の現金が残ります。現在はお父様名義なのですが、お父様からもこの資産の相続も考慮して考えてほしい言われたようで、これはお父様のみならずご両親の意向だそうです。
今後どうすべきなのか決めなければいけないことが多すぎで前回の話し合いではほぼ何も決まっておらず、このような場合、何からはじめればいいのでしょうかということでご相談がありました。
色々な対策はずべて現状分析から
納税資金を普通預金にするのはとても賢明なご判断だと思います。 さて、今後の方針についての把握するために必要な現状分析の項目は以下の通りです。
・家族構成
・ご家族の年齢
・家業の有無
・資産運用や不動産に関する経験
・現時点でご家族内で決めている方針
相談者からは以下の回答をいただきました。
家族構成をお教えください →父、母、私(長男)、次男の4名です。また、私と弟家族には互いに各2名の子供がいます。
ご家族の年齢も教えてください →父68歳、母66歳、私41歳、次男38歳
家業の有無についておしえてください →ありません。父は元会社員です。
資産運用や不動産に関する経験なども教えてください →私は株式と投資信託、父と母は日本国債だけだと思います。弟については聞きにくいので知りません。
現時点でご家族内で決めている方針などありましたら教えて下さい →特にありません。ただし、家族4名で相続に対する準備はきちんとやると決めています。また、生前に上手に贈与などを使えればいいねと話をしています。
状況によりいくらでも解決案はあります
お伺いした内容から、ご家業がなく事業承継が無いこと、ご家族の人数が多いこと、ご両親の年齢がまだお若いこと、そしてなにより相続に対して前向きに対応を検討していることなどから、かなり色々なことを検討できるかと思います。
例えば、不動産、信託、生前贈与、資産管理会社設立、第三者担保提供などの活用を検討してもいいかもしれません。また、これに加えて資産を大きくするすることと、上手に継承してくことをミックスする方法も検討しなければ不完全といえます。
基本は、資産を受け継いだ人が中長期で資産を築くことが大切です。一方で、資産を渡す人は、渡すことを念頭に流動性の高い資産での管理をおこなうことが大切になります。
まとめ
家族の総意として資産を承継していく場合、取り組みの幅が広くなります。