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相続した不動産の売却後の資産運用について

相続した不動産の売却後の資産運用について

40代後半の男性からのご相談です。ご家族は奥様とお子様2人の4人家族。今回は「資産運用を始めるため、まずは何に注意して、どのように運用を始めればよいか」というご相談をいただきました。

この方は、相続した不動産を売却し、税引き後、約2.5億円の現預金を保有することとなりました。相続した金額も大きいことから、金融機関の担当者から毎日のようにいくつか提案を受けました。以前、父親が融資を受けていたという親密な関係にあった銀行との付き合いもあり、投資信託や外国債券、さらには劣後債券といった金融商品を一部購入されたとのことです。

しかし、どの提案も「商品ありき」「手数料ありき」の内容ばかりで、「リスクや出口戦略の説明が十分ではなかった」「なぜそれを買うのか、全体設計との整合性が見えなかった」と感じられたようです。

その結果、このままでは資産を守れないと不安を抱き、自分自身で資産運用の全体設計を見直す決断をされました。

今回は、ファミリーオフィスで行う資産運用のプロセスをお伝えします。

おすすめの資産運用の基本プロセス

1. 今ある資産の全体像を整理する

まず大切なのは、自分の資産全体がどう構成されているのかを把握することです。とてもオーソドックスで新鮮味のない作業に感じるかもしれませんが、絶対に避けて通れない分析作です。現預金、すでに購入した金融商品、加入している保険など、それぞれの金額・流動性・リスク性を“見える化”することが出発点です。

2. 今後の生活設計と資金需要を見積もる

生活費や教育費といった日々の支出に加え、リフォームや車の買い替え、将来の介護費用、親族支援などのまとまった出費がいつどのくらい発生するかをざっくりでもいいので書き出しておきましょう。特にお子様の進学状況、留学、移住などの希望があれば、数年単位での資金計画が変わることがあります。

3.「使いきるのか、残すのか」で戦略が変わる

2.5億円の資産を「夫婦の代で使い切るのか」「子どもに承継するのか」。この問いに対する考え方がはっきりしていないと、無意識に中途半端な運用をしてしまうことがあります。特に40代後半は、老後の視野に入りつつもまだ運用の時間も取れるという重要なタイミングです。目的次第で、必要なリターンも、取るべきリスクも変わってきます。

4.リスクとリターンのバランスを見極める

このようなプロセスを踏んでいくと、「年間で何%くらいの運用益があれば十分なのか」が見えてきます。必要なリターンが分かれば、それに応じながらリスク(価格変動の大きさ)をできるだけ低く設定する作業が必要になります。

世の中には“高利回り”をうたう商品があふれていますが、本当に必要なのは「自分の目標を無理なく達成できるリスク・リターンのバランス」です。

期待のリターンを実現しつつ、リスクを抑える運用方法として「コア・サテライト運用戦略」があります。特にコア運用をどのような資産クラスに分散するか、つまりアセットアロケーション(資産配分)が将来の資産を決めると言っても過言ではありません。自分のリスクリターンに合わせたポートフォリオをしっかりと見定めましょう。

5.ポートフォリオ構築の考え方

市場環境や経済の先行きは誰にも予測できません。だからこそ、自分の目的・価値観・時間軸に沿った資産配分(アセットアロケーション)が最重要となります。特定の金融商品を買う前に、まず“全体設計”が必要なのです。

すでに一部の金融商品をお持ちであっても、全体の中でその役割を再評価し、必要に応じて見直すことができます。焦る必要はありません。冷静に立ち戻ることが何よりも大切です。

まとめ

今回のご相談では、ファミリーオフィス型のサポートを導入しました。資産の整理から生活設計、目標リターンの設定までを一緒に行い、ご自身にとって最適なアセットアロケーションの方向性をご提案しました。すでに保有している金融商品についても、それぞれの位置づけを再整理したうえで、ポートフォリオ全体の見直しに着手されています。

金融商品に振り回されるのではなく、「資産の目的」から逆算する視点を持つこと。これこそが、今後の資産活用期において最も重要な考え方だと思います。

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