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【富裕層の投資戦略】絶対に知るべき投資信託の真実:信託報酬は安い方がいいという神話は誤解

カテゴリ: ファミリーオフィス型資産運用 > 富裕層の投資信託
【富裕層の投資戦略】絶対に知るべき投資信託の真実:信託報酬は安い方がいいという神話は誤解

富裕層の投資戦略において、適切なポートフォリオ構築に投資信託は欠かせません。しかし、「信託報酬は安い方が良い」という神話や、「インデックスファンドが絶対」といった誤解が、賢明な判断を妨げることがあります。

本記事では、信託報酬の本質から、インデックスファンドの注意点、そして安定性を推すバランス型ファンドの見極め方まで、富裕層が知っておくべき投資信託に関する誤解を解き明かし、真に価値のあるファンドを見極める方法を解説します。

1. 信託報酬に関する誤解:コストとリターンの本質的な関係

信託報酬は、ファンドの運用や運営にかかるコストをカバーするためのものです。一般に信託報酬が低い方が有利とされますが、これは一面的な視点です。信託報酬はファンドの運用や運営にかかるコストをカバーするためのものであり、その対価として得られるリターンが大切なのです。

1-1. 手数料だけで比較してはいけない理由

重要なことは、手数料を引いたあとのリターンがどうかです。全く同じ運用をするファンドは基本的に存在しないため、特にアクティブファンドの比較においては、信託報酬だけで見るのではなく、コスト控除後のパフォーマンスでファンドの優劣を判断する必要があります。

1-2. 信託報酬が示す「運用の手間」とパフォーマンスの関係

信託報酬の違いは、基本的にそのファンドが「どの程度運用に手間をかけているか」によって異なります。信託報酬が高いファンドは、ファンドマネージャーが常に相場をウォッチし、適宜銘柄入れ替えやリバランスを行うなど、運用にコストと手間をかけています。

長期的に優れた運用実績を上げているアクティブファンドは、この高い運用体制に裏打ちされている傾向があります。

1-3. 総合的な判断の必要性

信託報酬は安い方が良いという神話は誤解です。信託報酬が高くても、それを埋めてあまりある高いパフォーマンスを残すようなファンドを探すことが最も重要です。総合的に判断してインデックスファンドの方が優れていると判断することはありますが、信託報酬が安いというだけで判断することは、少なくともファミリーオフィスやプライベートバンクではありえません。

2. 「インデックス神話」の注意点:盲信が招くリスク

「アクティブファンドよりもインデックスファンドの方が良い」と言われることが多いですが、インデックスファンドは必ずしも最適な選択肢とは限りません。インデックスファンドにも欠点はあり、その注意点を理解しておく必要があります。

2-1. リスク分散の限定とマーケット全体の動きへの追従

インデックスファンドは特定の市場指数の動きに連動するように設計されているため、マーケット全体の動き(ベータ)に追従します。そのため、対象の指数に含まれない投資対象へのリスク分散が制限され、特定の指数の動きから逃れることができません。

市場全体の動きからもたらされる利益だけをポートフォリオに組み入れるのであれば十分ですが、相場よりも大きな利益を得る(アルファ、超過リターン)ことを狙うのであれば、アクティブファンドの活用が必要です。

2-2. 大幅な下落に弱い「ミラーリング効果」のリスク

インデックスファンドは、指数そのもののパフォーマンスに連動するため、市場全体の下落にもそのまま影響を受けます。特に、バブル崩壊などの大きな市場変動が起きた場合、インデックスファンドはそのような局面でも銘柄の入れ替えなどの対策を講じることができません。

また、市場のバブル状態を反映してしまう「ミラーリング効果」によるバブルリスクも抱えており、投資家はこのリスクを理解しておく必要があります。

ファミリーオフィスが警告するインデックスファンドにひそむミラーリング効果のリスク

3. 「営業型提案」の罠:要注意な投資信託の見極め方

富裕層の方であれば、銀行や証券会社から投資信託を勧められた経験もあるかと思います。しかし、金融機関やIFAには未だに手数料目当ての販売や、投資家目線で考えていない営業担当者が数多くいます。

3-1. セールストークに惑わされないための注意点(Q&A形式)

Q: どのようなセールストークに注意すべきですか?

A: 以下の点に注意が必要です。

  1. 高いリターンばかりの強調: 投資はリスクとリターンがセットです。高いリターンを謳う投資信託にはリスクがつきもので、過度な期待を持たずに、しっかりとリスクとリターンのバランスを見極めましょう。
  2. 短期的な成績にだけ注目: 過去1年などの短期的なパフォーマンスだけを強調するファンドは要注意です。過去5年やそれ以上の長い期間でリターンを見る必要があります。
  3. 過剰な手数料: 買付時にかかる購入時手数料が、他の販売会社と比較して過剰に取られていないか注意が必要です。同じ商品であれば手数料は安い方が良いでしょう。

3-2. 要注意な投資信託の具体例

  • テーマ型ファンド: 特定のテーマや業種に特化しており、相場の注目度が落ちると大きく値下がりするリスクがあります。ファンドが本当にしっかりとテーマに沿った運用ができているのか、そのテーマが一過性の流行りだけではないかなどに注意が必要です。
  • 新規設定ファンド: 過去の運用実績がないため、そのファンドが優秀なのかどうか判断がつきません。むやみに手を出すことは禁物です。また、経験豊富な上級者の方は、ファンドマネージャーの「癖」(売買回転率、順張り・逆張りといった手法)が確認できないことにも注意を払う必要があります。

4. ラップ型や安定ファンドの見極め方:シャープレシオとドローダウンの活用

投資信託を選ぶ際、ファンドラップやバランス型ファンドなど、安定性を推した商品を勧められることがあります。しかし、安定性を推しているものが必ずしも良いとは限りません。富裕層は、そのようなファンドに対してより慎重な見極めが必要です。

4-1. シャープレシオの確認と最大ドローダウンの把握

バランス型ファンドを見極める場合は、特にシャープレシオが重要です。リスクは低いがリターンもそれに見合っていない(シャープレシオ1未満)ファンドは、運用効率が低いと言えます。中長期でのシャープレシオが1に近い優秀ファンドを選択しましょう。

また、最大ドローダウン(最大下落率)を過去の金融危機(例:リーマンショック)などの局面で確認し、どの程度まで下落が抑えられているかを把握することで、万が一の際にパニックになることなく投資行動を継続できます。

4-2. 自分の保有資産とのバランス

投資信託はそれ自体が分散投資を行っていますが、最も重要なのは「ご自身の保有する資産全体のリスクバランス」です。単体の商品だけでなく、全体のポートフォリオでリスクが過大にならないよう調整しなければなりません。

これらの詳細な見極め方については、こちらの記事でさらに深く解説しています。

5. まとめ:投資判断を「自立」させるための見極め方

アクティブファンドは、適切に見極めることでインデックスファンドを凌駕するリターンをもたらす可能性を秘めています。その見極めには、「超過リターン」「シャープレシオ」「長期の実績」という3つの要素から、その優位性を客観的に証明することが不可欠です。

富裕層は、金融機関からいい加減なアドバイスで投資信託を売り込まれるケースが多くあります。自分で投資判断・分析ができるようになれば、手数料を抑えつつ、最適なポートフォリオを構築することも可能です。投資信託の見極め方を深く理解することが、富裕層のための運用戦略の第一歩となります。

投資信託の選び方、リスク評価、手数料に至るまでの完全なガイドはこちらをご覧ください。

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