分散投資の重要性についての説明は、投資に興味がある人は必ず一度は聞いたことがあるはずです。「分散することでリスクを低くする」ということだけが理解され、実際には、どのように自分の投資に活かしていくべきか、あまり知られていません。本日はその点をお伝えしていきます。
分散投資の効果は、複数の資産クラス(例えば、株式、債券、通貨、コモディティ、不動産など)に投資をして初めて得られるものです。もちろん、複数の個別銘柄に分散をしてもそれなりの分散効果が得られることはありますが、実際に全体相場が悪化した時は、総じて値下がりをすることがあります。
複数の資産クラスに分散することは、リスクを分散することになり、リスクを軽減することができるようになります。ただし、分散の際に注意をしなければいけないのは、それぞれの資産が持つ価格変動が互いに連動しない(専門的には相関係数が低い)相関関係の組わせと、その資産の持つ価格変動(標準偏差=リスク)をコントロールした組み合わせを行う必要があります。
いままでこの点を考慮せずにポートフォリオを作ってきた方は、是非、早めに各資産の相関係数をインターネット、もしくは、金融機関の担当者に問い合わせてみてください。それを参考に配分を見直してみてはいかがでしょうか。
資産を適切に配分をしてポートフォリオを作ることをアセットアロケーションといいます。私も今まで多くの資産配分について相談を受けてきましたが、その多くが「期待リターン」、つまり、どの程度将来リターンを期待したいのでどのように配分をすべきでしょうかというものです。例えば、年間8%で運用したいなど。
しかし、期待リターンを優先的に考えたポートフォリオは、リスクが自ずと大きくなりがちです。その結果、将来の目標金額を達成できなくなる「リスク」が高まると理解しておくことが一番大事なポイントです。私たちのような長期投資家は、短期の価格変動はリスクと考えず、将来の目標額が達成できないことをリスクと定義しています。
このような意識を持つことで、自ずと高いリスクは回避しリスクをコントロールした判断が行えるようになってきます。また、金融機関の担当者にその旨を伝えることができるようになります。
では、具体的にどのようにしてリスクを下げるかといいますと、例えば、米国株式は年間±12%の変動幅(リスク)があるとします。一方で、米国債は±6%のリスクとします。
もし、株式だけを100%保有しているとすると年間12%程度、期待していたリターンを上下するような投資になります。一方、株式50%、債券50%に分散することで期待できるリターンはその分散の分だけ下がるものの、リスクは±8%まで軽減することができるようになります。つまり、年間で想定していたリターンに対する誤差を低くすることで、将来の達成をより確実にすることが分散投資の本当の効果になります。
分散投資は、長期で資産形成をする最適な手段とされています。ただし、正しい分散投資を行うためには、「相関係数」「リスクを配分する」という2点をまずは理解しそれを実現するために、自分でポートフォリを組むか、その旨を金融機関の担当者へ相談するだけでも、今での提案とは大きく異なってくると思います。
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