日銀は19日に開かれた金融政策決定会合で、政策金利を現状の0.5%に維持することを決定しました。この判断は市場の予想通りであり、1月の利上げ後の慎重な姿勢を反映しています。今回の判断の背景には、トランプ米政権の「相互関税」政策導入予定や世界経済の減速リスクがあります。声明文では「海外経済や資源価格の動向、日本国内の賃金・価格設定行動を慎重に見極める必要がある」と指摘されました。国内インフレは依然として高水準で、1月の生鮮食品を除くCPIは前年同月比3.2%上昇。春季労使交渉では平均ベースアップ率が3.84%となり、日銀の見通し通りの動きを示していますが、経済の先行き不透明感から、利上げのペースやタイミングは流動的です。
追加利上げは6月か7月が有力、金融市場は織り込む動きも
日銀が5月会合で利上げを行う可能性はありますが、現時点では慎重な姿勢を維持しています。インフレ抑制を重視するなら5月の利上げが妥当ですが、現在の物価上昇はコメなどの食料品が主な要因であり、日銀が想定する賃金と物価の好循環とは異なる状況だからです。植田総裁はコメ価格の上昇について「直接対応できる手段はない」と述べ、食料品価格を抑えるための利上げは景気を冷え込ませるリスクがあるとの考えを示しました。そのため、食料品の価格高騰を理由とした追加利上げの可能性は低いでしょう。
また、一部の政策委員から物価上振れリスクへの警戒が示されたものの、植田総裁は25年度の物価上昇は「一時的なもの」と指摘。次回の展望レポートで物価見通しが上方修正されても、それを根拠にした追加利上げには慎重な対応が続くとみられます。
こうした状況から、次回5月の会合では据え置きとし、6月または7月に利上げを行う可能性が高いと考えられます。一部で言われれいる通り、6月22日の東京都議選や7月の参院選を避けるなら、6月16~17日の会合での利上げもあり得ますが、6月は長期国債買入れ計画との兼ね合いもあり、不透明感は残ります。そのため、現時点では7月会合での利上げの可能性が高いと考えられますが、いずれにしろ市場は今回の決定を受け、追加利上げを織り込む動きを強める可能性がありそうです。
日銀金融政策決定会合の開催日程
第3回 4月30日・5月1日
第4回 6月16日・17日
第5回 7月30日・31日
第6回 9月18日・19日
第7回 10月29日・30日
第8回 12月18日・19日
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