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【netWIN GSテクノロジー株式ファンド】米国最先端テクノロジーに投資する巨大ファンド【1/26 投資信託マラソン】

【netWIN GSテクノロジー株式ファンド】米国最先端テクノロジーに投資する巨大ファンド【1/26 投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日ご紹介する投資信託は、ゴールドマン・サックスが運用するnetWIN GSテクノロジー株式ファンドです。名前の通り、テクノロジーに関するファンドとなります。長い歴史を持ち、巨大ファンドはどのようなパフォーマンスなのでしょうか。今後の見通しも含めて、お伝えしたいと思います。

最近は、NVIDIAや半導体セクターの上昇、AI技術への期待が増える中で、最先端のテクノロジーへの投資は多くの方の関心を集めています。そこで本日はこちらのファンドを取り上げさせていただきました。

お願い

この記事は情報提供を目的として作成されたものであり、投資の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。ご自身の判断で最終判断をしていただければと思います。

取り上げている投資信託はランダムに抽出し、中立的な立場で分析しています。運用会社や販売会社と業務提携を行ってご紹介するものではありません。

投資信託の概要

概要

まずは概要です。Net WIN GSテクノロジー株式ファンドは、北米に投資する国際株式です。運用会社はゴールドマン・サックス・アセットマネジメントで、NISA成長枠対象となります。

信託報酬は2.09%と高くなっていますが、それに見合うパフォーマンスが期待できるのでしょうか。純資産は9331億円で、AコースとBコースを合わせると、1兆円を超える人気ファンドとなります。

ファンドの目的は、成長を続けるアメリカのテクノロジー関連企業への投資です。テクノロジー関連企業の株価は大幅に上昇しているため、皆さんもファンドに対する期待も非常に高いかと思います。

1990年の設立以来、多くの金融機関で販売されており、1兆円を超える巨大ファンドとなっています。

具体的な投資対象としては、アメリカを代表するテクノロジー企業のMicrosoft、Amazon、Alphabetが組み入れ上位に入っています。選定された銘柄数は35で、かなり厳選している印象があります。1銘柄当たりの組み入れ比率は高いため、集中投資を行うファンドに興味がある方にとっては、心惹かれる部分もあるかもしれません。

組み入れ上位企業の具体的な割合を見ると、Microsoftが9.3%、Amazonが8.6%、Alphabetが8.4%と、全てが高い割合で組み入れられています。S&P 500の割合で見ると、Microsoftが7.2%で最も多く、次いでAppleが6.8%、Amazonが3.5%となっています。

この比較からも、選定銘柄に対する投資の集中度が高いことは明らかです。35銘柄に絞っていることもあり、かなり割合は高くなっています。集中投資の成果が上がるようであれば、ファンドの期待値が高いことが分かります。

パフォーマンスは、1年から10年にわたる全期間でカテゴリーのリターンを上回っています。また、標準偏差はカテゴリーとほぼ同じであることから、リスクは同等でありながらもカテゴリーを上回るパフォーマンスであることが分かりました。集中投資戦略をとり、巨額の資金を持ち、歴史あるファンドであり、パフォーマンスとリスクの面でも悪くないため分析に値すると、この段階では感じます。

投資信託の投資戦略

次に、投資信託の投資戦略です。アメリカのテクノロジー企業の中から成長性の高い銘柄を、ボトムアップ・リサーチで選定しています。アナリストたちは企業のファンダメンタルズや企業訪問を重ねながら、優れた企業をファンドマネジャーに提案し、投資を進めています。セクターや市場環境を基に判断するよりも、個々の銘柄の発掘によりパフォーマンス向上を目指しています。

このファンドの面白い点は、テクノロジーを活用して業績や収益を伸ばしている「テクノロジー・トールキーパー企業」への投資に重点を置いていることです。

ゴールドマン・サックスの登録商標である「テクノロジー・トールキーパー」とは、どういうものでしょうか。高速道路の建設業者は建築物を作った際の一度だけ、収益機会を持っています。交通量が増えたとしても、収益は上がりません。一方で高速道路の料金所は、交通量が増えれば収入も増える定期的な収益が入ってきます。交通量が増えれば増えるほど収入が増えていきます。

「テクノロジー・トールキーパー企業」とは、テクノロジーを導入したことで収益が逓増する企業です。つまり「高速道路の料金所」のように今後も利益を上げ続ける企業、価値が未来永劫続く企業を選んでいることが分かりました。

非常に戦略が面白いものの、気になるのは大胆な銘柄の入れ替えをあまり行っていない点です。良い銘柄をボトムアップで選び、長期的に保有するバイアンドホールドを採用しているようですが、いいパフォーマンスにつながっているかを確認してみましょう。

パフォーマンス分析

パフォーマンス

まず1年間のパフォーマンスを見てみましょう。円建てのS&P 500が青色、緑が円建てのNASDAQ100です。このファンドの分配金を含む円換算、為替ヘッジなしを見ると、過去1年はNASDAQ100とほぼ変わりません。S&P500を上回っているものの、テクノロジー中心のNASDAQ100に投資するのと大差ない結果となっています。

さらに3年間のパフォーマンスを見ると、S&P500とNASDAQ100の円建てを下回っていることが確認できます。2021年、2023年はほぼ変わりませんでしたが、2022年に入るとパフォーマンスが大きくアンダーパフォームしています。2022年は金利の大幅な上昇がスタートする局面であり、テクノロジー企業に対する収益見通しの懸念が高まった年です。マーケット環境が悪化した際、選定した銘柄のパフォーマンスがあまり良くなかったことが分かります。インデックスを上回ることができず、景況感の悪化時にはアンダーパフォームする傾向があることが分かります。

資金流出入

結果として、2023年は1ヶ月のみ資金が流入しましたが、他は全て資金が流出しています。3年間のパフォーマンスで見るとインデックス・ファンドで十分ではないかと、投資家が判断したのではないかと感じます。

投資の検討ポイント

戦略は面白いもののパフォーマンスは普通

ここからはさらに詳細の分析をお伝えします。現状では、市場並みのパフォーマンスを残しています。近年の基準価格の推移は好調で、半年ごとに分配金を出しています。ただ、本来のパフォーマンスは、分配金を含めても市場並みです。

ここ数年間は米国のテクノロジー企業全体が安定して好調で、円安の恩恵も受けてファンドの基準価格が上昇していますが、特筆すべきパフォーマンスによる基準価格上昇ではありません。

また、運用効率を示すシャープレシオが0.7程度となっています。セクター特化型のファンドは0.9ですから、資金の効率もあまり良くありません。パフォーマンスが平均的で、資金効率も良くないため、資金流出が続くのも納得できます。

S&P500とリターンがほぼ同じでリスクが高いとなれば、他のファンドやインデックスファンドで十分だと判断されてしまいかねません。とはいえ、高いコストを引いても指数並みのパフォーマンスであるため、セレクションが大きく間違えているわけではありません。

「テクノロジー・トールキーパー企業」への投資する戦略は、個人的には非常に面白いと感じています。また、利益の積み上げが長期的には企業価値に大きく反映されると思います。ただ、現在は成果があまり出ていません。

その背景には、インデックスブームがあります。過去最高のインデックスへの投資ブームが来ていることから、インデックスを通して投資されるため、当面は苦戦する可能性があります。しかし、状況が落ち着き、ボトムアップリサーチに基づいて、成長性のあるものに個別選定の流れが来れば、改めてこのようなファンドの強みが出てくる可能性があります。

リスクと注意点です。現時点のパフォーマンスでは、個別銘柄ではなくアクティブファンドで米国のテクノロジー企業に特化して投資したい方にとっては、投資対象となる可能性はあるでしょう。

しかし、組み入れ銘柄数があまり多くありません。大型株を主体に組み入れているため、ある程度株に精通した方は、個別に選定することが望ましいと感じる可能性もあります。投資に慣れた方にとっては、投資をする妙味がないやもしれません。

銘柄の個別選定が進むまでは、インデックス並み、もしくは下回るパフォーマンスに留まる可能性があります。

評価

これを踏まえた評価は2.5です。戦略自体は面白いため、長期的にはパフォーマンスを出してくる可能性があります。ただ、現状のマーケット環境では、ユニーク性がパフォーマンスに反映されていないため、平均の3以下だと判断しました。しかし、戦略の面白さから、今後もウォッチリストに入れつつ、個別の選定能力に磨きがかかり、市場環境が整えば、改めて投資対象として検討価値はあります。

本日はゴールドマン・サックス(GSAM)が運用する、テクノロジー特化型のファンドをご紹介しました。アメリカのテクノロジー企業が急成長していますが、アクティブファンドは、インデックスファンドと大きく戦略が異なり、成果に結び付いている必要があります。このファンドは戦略が非常に面白いものの、現状では結果に結び付いていません。ウォッチリストに入れておいて、数年間にわたり安定的にインデックスを上回るパフォーマンスを残すような市場環境になった際は、投資対象として判断をすることはあるかもしれませんが、今は見送りでも良いかもしれません。

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