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【三井住友・グローバル好配当オープン(愛称:世界の豆の木)】グローバルに分散投資する高配当株ファンドを徹底分析【投資信託マラソン】

【三井住友・グローバル好配当オープン(愛称:世界の豆の木)】グローバルに分散投資する高配当株ファンドを徹底分析【投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日分析する投資信託は、世界株に投資する三井住友・グローバル好配当オープン(愛称:世界の豆の木です。近年、グロース株のバリュエーションが高く、投資家は、ディフェンシブな好配当株に対する期待が高まっています。当ファンドがその期待に応えることができるか、また、運用手法や戦略などを分析していきます。ぜひ最後までご覧ください。

お願い

この記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘や売買の推奨を意図したものではありません。投資を行う際には、ご自身で判断していただきますようお願いいたします。

投資信託はランダムに抽出しており、運用会社や販売会社と当社との間に業務提携等はございません。中立の立場からコメントをしていますので、その観点でご覧いただければ幸いです。

ファンド概要

概要

ファンドの概要、注目した理由、チェックポイントからお伝えします。

三井住友・グローバル好配当オープンは三井住友DSアセットが運用しており、信託報酬は1.43%、純資産総額は98億円です。

このファンドはNISAの成長投資枠対象外となっています。NISAで投資を検討されている方にとっては、残念ながら投資対象にはなりません。しかし、特定口座を利用し、好配当の優れたファンドに投資したい方も多いかと思いますので、分析したいと思います。

注目した理由は、現在、世界各国の好配当銘柄への注目が集まっているためです。

高配当銘柄に注目が集まっている理由としては、ディフェンシブ能力の高さが挙げられます。近年、成長株のバリュエーションが高まっており、いずれ調整が起こる可能性を考慮すると、エネルギーや資本財などディフェンス能力が高く、景気の低迷時でもパフォーマンスを維持できるファンドへの投資を望む方が増えていると考えられます。

このファンドは、半分が米国、半分が欧州となっており、アメリカだけでなく世界に分散投資している点でも期待が集まります。

チェックポイント

今回のチェックポイントとしては、

・ディフェンシブ銘柄を中心に運用していますが、パフォーマンスが出ているかどうかです。

・次に、景気変動の影響を受けにくいかどうかも重要です。

・さらに、インデックスファンドに比べての優位性や、アクティブファンドに投資する意味があるか

についても検討したいと思います。

簡単にパフォーマンスを確認します。同じカテゴリーのファンドと比較して、10年、5年、1年のトータルリターンがマイナスとなっており、リターンを期待する能力が特に優れているわけではないことが伺えます。

一方で、標準偏差、リスクに関しては、同じカテゴリーに比べてマイナスという結果が出ています。リスクを抑えた運用ができていることを意味し、ディフェンシブ能力が非常に高いとの期待が持てます。ディフェンス能力が高く、ある程度のパフォーマンスが得られている場合、投資の検討に値します。この点は、後ほど詳しく見ていきたいと思います。

注目される理由

現在、アメリカを含めて世界経済が強い状況にありますが、将来的には景気後退が訪れる可能性も指摘されています。景気後退の局面では、ハイテクグロース銘柄よりもディフェンシブ銘柄が注目を集める傾向にあるため、好配当株が注目を集めています。

JPモルガンの資料によると、米国の景気後退が始まる2年前から1年前の資産別リターンは、米国株が1999年と2005年にそれぞれ10%、12%のリターンがありました。一方で、先進国の好配当株式は1999年には0%でしたが、2005年から2006年にかけて15%と、ムラはあるものの、米国株に大きくは劣らないパフォーマンスを示しています。

景気後退が始まる1年前から景気後退直前の期間を見ると、米国株式は2000年に-9%、2006年には+9%となっています。1~2年前と比べるとパフォーマンスが落ちたことがわかります。

一方で、好配当株式に注目すると、景気後退の1年前のパフォーマンスが優れていることがわかります。2000年には13%、2006年には4%のパフォーマンスを記録しています。このような傾向から、今後、mし景気後退の可能性が高まる場合、好配当株への注目が今以上に集まると考えられます。

投資信託の投資戦略

それを受けて、この投資信託の戦略を確認します。

ファンドの投資方針は、
①経営実績や経営陣などの会社の質、配当実績が優れているか
②数年先までの成長の持続性、売上キャッシュフローが確実に行われているか
③今後の資本政策、特に配当性向がどうなっているか、株主還元のスタイルがしっかりしているか、
という3点に合致する銘柄へ投資しています。結果として、豊富なキャッシュを保有する優良株が多く組み込まれています。

豊富なキャッシュを保有する優良株は景気後退局面に強いと言われていますから、このファンドも景気減速に対して強い可能性があります。

具体的にどのような銘柄に投資しているかというと、アメリカではブロードコムやエクソンモービル、マクドナルド、メルク、欧州ではトナルエナジーズなど、非常に安定した企業へ投資を行っていることが確認できました。

このような分析を基に選ばれた銘柄が、どのようなパフォーマンスを残しているのでしょうか。

ファンド・パフォーマンス分析

パフォーマンス

世界株平均に対して、過去5年間では若干下回っています。しかし、過去3年間においては平均を上回る推移を見せています。

右図の5年間の比較チャートをご覧ください。世界株が青色、このファンドが赤色となります。ここ5年間ではややパフォーマンスが下回っていますが、過去3年間では基本的にオーバーパフォーマンスしています。ここ3年間、非常に安定した成長を維持できていることがわかります。

直近では、金利の上昇に比較的耐久性の高い業種を多く組み入れていることで、このようなパフォーマンスを実現しています。また、リスクを抑えた運用が中長期的なリターンの積み上げに貢献していると言えます。リスクコントロールをしっかり行うことで、下落局面を避けつつ、成長局面ではリターンを確保していくことが、過去3年間のオーバーパフォーマンスにつながっていると考えられます。

パフォーマンスを見ても、特に際立った成績を示しているわけではありません。ただ、注目すべき点はリスクではないかと考えています。パフォーマンスと比較して明らかに目立つのは、リスクの低さです。リスクは13%と、株式ファンドの平均に比べてもかなり抑えた運用ができています。

シャープレシオは過去3年間で1.59となっており、平均が1を満たない中、非常にリスクに見合ったリターンが得られている、ファンドの投資効率がいいことがわかります。

好配当ということですが、ポートフォリオ全体の配当利回りは2.6%と、実はそれほど高くはありません。投資方針にもあるように、単に好配当銘柄に投資するだけでなく、財務や今後の増配、配当性向の可能性などを分析した結果、いい意味での成長と高い配当を行う銘柄に投資していることがわかりました。

安定したパフォーマンス

安定したファンドであると言えるでしょう。成長株などを中心に大きく上昇する相場では、ファンドのパフォーマンスは若干劣るかもしれませんが、不安定な相場や成長株が弱い局面では、力を発揮できるファンドだと感じています。

売買の回転率が0.28であることから、ほとんど売買を行っていないことがわかります。バイ&ホールド、ポジションをしっかりと保持し、リバランスやその他の調整を通じてパフォーマンスを向上させていることがわかります。効率性が非常に高く、しっかりとリターンを上げられていることから、アクティブファンドとしては比較的安心して長期で保有できると思っています。

クイックの分析を見ると、緑のチャートで示したクイックの好配当のグローバルファンドを、このファンドはここ3年間でも大きく上回っています。

過去1年間と過去3年間のファンドの値動きを見ると、最低値が4.3、最高値が21となっています。国際株式と比べるとレンジが狭く、平均リターンが高いため、リスクを抑えながらしっかりとしたリターンを上げていることがわかります。

過去3年間でも、国際株式に比べてレンジが狭いため、価格の動きが抑えられ、トータルリターンがプラスであることから、比較的安心して長期保有できるファンドであると言えます。

資金流出入

次に資金の流出入です。ここ数年は資金の流入が続いていることがわかります。2022年から2023年にかけても、資金の流入が続いていることが確認できます。

評価

これを踏まえた評価は3.5となります。非常に安定したファンドです。同じカテゴリー内でもオーバーパフォームしていることがわかりましたし、リスク局面においても下落をうまくコントロールできていることに強みを持つファンドだと確認できました。

ただ、最近は好配当のファンドが非常に多く存在します。他の高配当株式ファンドと比較して本当に優位性があるかどうかは、まだ検討する必要があると思います。そのため、他のファンドと比べた優位性を加味すると、評価は3.5程度かと思いました。

本日は国際的に分散投資を行い、好配当で、ディフェンシブに強い銘柄を選ぶファンドを見てみました。下落局面には強みを持っていますが、ハイパーグロースが成長する市場ではやや劣後する可能性はあります。

しかし、全体を通してみると、しっかりした銘柄選択が高いパフォーマンスにつながっており、リスクを効果的にコントロールできているという点から、ファンド自体は非常に安定していると言えます。

ただ、同じカテゴリーには多くのライバルが存在しますので、ぜひ比較して検討していただければと思います。

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