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【日本ニューテクノロジーオープン「愛称:地球視点」】ニューテクノロジー企業への投資で高リターンを実現できるか?【投資信託マラソン】

【日本ニューテクノロジーオープン「愛称:地球視点」】ニューテクノロジー企業への投資で高リターンを実現できるか?【投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日は、日本株の投資信託、日本ニューテクノロジーオープン(愛称:地球視点)を分析します。ニューテクノロジー企業というと、一般的には高いリターンが期待できます。実際に高いリターンが実現できているのかどうかを分析しますので、ぜひ最後までご覧ください。

お願い

初めにお願いです。この記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。また、取り上げる投資信託はランダムに選定しており、運用会社や販売会社との間に業務提携等は一切ございません。あくまでも中立的な立場からお伝えします。

投資信託概要

概要

日本ニューテクノロジーオープンは、日本のテクノロジー企業に投資するファンドです。SBI岡三アセットマネジメントが運用しています。NISA成長投資枠での投資が可能で、信託報酬は1.54%、純資産総額は148億円です。

今回ファンドを取り上げた理由は、テクノロジー企業は高い成長力が期待できます。それは、特に新しい価値を創造するニューテクノロジー企業は、社会に大きな変化をもたらす技術に強みを持っているからです。新技術を持つ企業は、投資の世界ではモート(お堀)と呼ばれる高い参入障壁を持てるため、業績が伸びやすいとされています。

最近は特に、テクノロジー企業という言葉が頻繁に聞かれます。そのため、このファンドは、歴史が浅いように思うかもしれませんが、15年の運用実績があり、過去のパフォーマンスをしっかりと確認することができます。また、日本のテクノロジー企業を選定する際の基準についても興味があり、取り上げさせていただきました。

チェックポイントです。テック企業への投資は高い変動率(リスク)が気になるところです。低いリスクでのコントロールが可能かどうかに注目です。

また、テック企業はアメリカの株価の影響など、外的要因の影響を大きく受ける傾向にあります。外的要因を吸収できるようなポートフォリオが構築されているかどうかも、重要なポイントです。

簡易パフォーマンスです。過去10年、5年、3年、1年のパフォーマンスを見ても、全てにおいてカテゴリーを上回っていることから、高いリターンをある程度期待できそうです。

標準偏差を見ると、5年、10年では同じカテゴリーを下回っていましたが、3年と1年においては標準偏差を若干上回っています。積極的な運用が行われており、変動率が高くなっていますので、リスクコントロールが適切に行われているかに注目です。

投資戦略

目論見書によると、ハイテク素材、次世代エネルギー、ロボット・その他次世代産業といったニューテクノロジーへの投資を行います。

直近のレポートによると、注力している項目は3つです。経済・社会のデジタル化進行からの恩恵が見込まれる「デジタル・テクノロジー分野」。地球温暖化対策への取り組み強化から恩恵が見込まれる「グリーン・テクノロジー分野」。健康と美という人間の根源的欲求にソリューションを提供する「ヘルスケア・テクノロジー分野」。この3つの分野で、新しい価値を創造し、社会に大きな変化をもたらす企業を選び、投資しています。

銘柄戦略

最近の投資行動を見ると、ハイブリッド車の販売が好調で、円安の恩恵も期待される自動車関連企業、脱炭素関連技術を有する造船株などが新規に組み入れられています。

業種別では、電気機器、機械、輸送用機器などがポートフォリオの多くを占めています。個別銘柄では、三菱重工、トヨタ、日立製作所、NECなど、日本を代表する大企業が並んでいます。ニューテクノロジーというよりも、卓越した日本ならではの技術を持つ大企業が中心のポートフォリオという印象です。

2023年の3月31日から2024年の3月29日までの1年間で、銘柄がどのように入れ替わってきたかを確認してみましょう。1年前は、NECが1位、2番目にルネサス、3番目にデンソーという組み合わせでした。直近では三菱重工、トヨタ、日立製作所といった大型銘柄に投資上位が入れ替わっています。

電気機器も以前は33%に対して、今は29%と若干の調整が入っていますが、セクターの順番自体はそこまで大きくは変わっていないようです。

大企業というと入れ替えが少ない印象を持ちがちですが、しっかりと銘柄の入れ替えが行われていることは1つの特徴です。

また、銘柄数が39から53に増えています。投資対象が増えればカバレッジする範囲も広がりますから、ある程度柔軟な印象を受けます。

ファンドパフォーマンス

パフォーマンス

一番目立つ特徴は、高い売買頻度です。大企業中心のポートフォリオにもかかわらず、非常に高い売買頻度が確認できています。売買頻度を示す回転率は年間で6倍ですから、預かっている資産を6倍近く入れ替えていることになります。リバランスと呼ばれる割合の微調整も行っているのですが、局面に応じて機動的に運用を行っていることがわかります。

直近では、半導体関連の上値が重くなってきたと感じると、半導体関連の比率を下げ、他の分野に振り分けるなどの行動が見られています。このように機動性の高いファンドであることが、1つの大きな特徴です。

パフォーマンスを見ると、中長期的にはTOPIXを上回る成果を出しています。右の図表をご覧ください。過去3年間では、残念ながらTOPIXを基準価格が下回っていますが、5年間で見ると大きく上回っています。世界株には及ばないものの、かなり良いパフォーマンスを残していることがわかります。

組み入れ上位に並ぶ大型株だけを見ると、基本的にはTOPIXと同じような動きをする傾向にありますが、機動的な売買を行うことで、パフォーマンスを積み上げていることがわかります。過去5年間ではTOPIXに対して30%上回るリターンを達成しており、日本株ファンドの中でも非常に高い水準です。

ただ、ファンドの値動きがやや大きい点には注意が必要です。また、リターンのブレも大きいです。過去5年間ではTOPIXに勝っているものの、過去3年間ではTOPIXを10%下回っていることは、動きが大きいことを意味しています。

リスクの値は年間で16~17%ということで、市場平均を若干上回っています。その点には注意が必要でしょう。

特に2022年は下がっており、TOPIXに対して負けています。22年はテクノロジー関連企業が大幅に売り込まれた1年でした。市場環境は外的要因によるもので、なかなか回避できなかった結果でしょう。この1年間の影響を受け、3年間のTOPIXは悪かったものの、長期的なパフォーマンスはどうかを確認する必要があるでしょう。

資産管理を行うには

そこで、次に長期のパフォーマンスを確認します。10年チャートでは、+481%という結果になっています。TOPIXが+311%ですから、170%近くアウトパフォームしています。ファンドとして非常に運用力があることを示しており、信託報酬を引いた上でパフォーマンスですから、信託報酬が高いというコメントは聞こえてこないほどパワーのあるファンドだと言えます。

ただ、2018年、2020年のような局面では、同じカテゴリーに対してアンダーパフォームしています。このようなファンドを持つ際は、株だけではなく、ソブリン債や国債、金などをうまく組み合わせていくことで、高成長率をうまく取り込むことができます。ボラティリティが大きくなる期間があることにだけは注意していただければと思います。

例えば、2020年までの大きな上昇をコロナで一定程度吐き出し、その後大きく取り戻していますが、2022年には下げが大きくなりました。大きな調整には、債券やアロケーションを組み合わせることで、うまく対応できると思います。

資金流出入

同じカテゴリーに対してのアルファを見ると、10年で2.98、5年で4.56と非常に高い数値が出ています。日本株カテゴリーと比べても、非常に良いパフォーマンスを発揮できており、資金流入が続いています。

評価

評価は3.5です。実力的には4を超えるイメージですが、このファンドは高い売買回転率で大きく上昇する局面を捉えにいくタイプのファンドですが、それでもやや粗さが目立ちます。

銘柄選定はうまくいっており、売買も適切に行われていますが、外圧を受けやすいため、当ファンドを単品で購入する場合は、その粗さに注意していただきたいと思います。そのため、評価が0.5ほど低くなっています。ただ、パフォーマンスの実力だけを見れば、4つ星程度の評価をつけてもおかしくないファンドです。

本日は日本株に特化した、新しいテクノロジーに関連する企業に投資するファンドを見てきました。高いファンドのリターンは非常に評価できますが、どうしても粗さがあるところは、他のアセットと組み合わせることでカバーしていくことが重要です。テクノロジー企業はボラティリティが大きくなりがちです。そのようなファンドに投資する際は、ローリスクのファンドがないかの横比較を行うことが大切です。テクノロジー株に投資する場合は、逆相関のアセットをうまく組み合わせることも考慮していただければ、長期的に活躍するファンドではないかと思います。

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