日本株先週の振り返り
先週(5月26日~30日)の日経平均株価は3週続伸し、前週末比で804円高の3万7,965円で取引を終えました。また、5月の日経平均株価は月間で1,919円(5%)上昇し、2カ月連続の上昇となりました。米中両国が関税の引き下げで合意したことが、投資家心理を支えた格好です。この上昇幅は、2024年2月の2,879円以来の大きさとなりました。
週前半は、トランプ大統領がEUへの追加関税を7月まで延期すると発表したことで、欧米の貿易摩擦への警戒感が後退し、買いが先行しました。さらに、米エヌビディアの好決算やドル高・円安進行が日本株を押し上げ、29日には一時3万8,454円まで上昇。特にハイテク株が堅調で、相場全体をけん引しました。ただし、週末には米国でトランプ関税の差し止めをめぐる裁判所の判断が一時停止されたことや、前日の急騰による反動もあり、株価は下落して週を終えました。全体的に米国発の材料が主導する週でした。
日本株今週の見通し
今週(6月2日〜6日)の日経平均株価は、3万8,000円前後での値固めを意識した展開となりそうです。下値の堅さを確認しつつ、押し目を狙う投資家の買いが入りやすい地合いが予想されます。米国の国際貿易裁判所がトランプ関税の一部差し止めを命じたことで関税リスクが和らいだ一方で、政策の先行きには依然として不透明感が残っており、関連ニュースには注意が必要です。週末には赤沢経済再生相が米ベッセント財務長官と協議を予定しており、交渉進展が確認されれば投資家心理の支援材料となる可能性があります。また、3月期企業の配当金支払いも需給面での下支え要因となるでしょう。チャート面では、200日移動平均線を上回っており、テクニカル的にも好感される水準です。仮に5月13日の戻り高値である3万8,494円を突破すれば、4万円を視野に入れた動きが強まる展開もあり得ます。
今週の為替注目点
ドル円相場は、米国の関税政策を巡る先行き不透明感が強いため、上値の重い推移が予想されます。米国際貿易裁判所が4月2日に発表されたトランプ大統領の相互関税措置を差し止めたことで、東京市場では一時的に株高・ドル高が進みましたが、海外市場ではドル売りに転じました。トランプ政権はすぐに控訴し、強硬姿勢を崩しておらず、最終判断は連邦最高裁に持ち越される可能性が高いとみられます。ただし、結論が出るまでには時間を要するうえ、現在の差し止め命令の効力にも不確かな点が残り、自動車や鉄鋼など一部の関税措置には影響がないため、ドルの買い材料にはなりにくい状況です。また、日銀による利上げ観測が再浮上している点も、ドル円の重しとなっています。4月の基調的なインフレ指標が前月を上回り、植田総裁が追加利上げに含みを持たせたことで、金融引き締め期待が再燃しています。今週は、6月2日に5月ISM製造業景況指数や6日の雇用統計など米経済指標の発表が相次ぐため、内容次第でドルの方向感が左右される展開が見込まれます。
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