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【ダイワ・インド株ファンド「愛称:パワフル・インド」】金融銘柄を多めに組み入れ他インド投信との違いを出せるか【投資信託マラソン】

【ダイワ・インド株ファンド「愛称:パワフル・インド」】金融銘柄を多めに組み入れ他インド投信との違いを出せるか【投資信託マラソン】

超保守的な投資信託マラソンで配信中

本日は、ダイワインド株ファンド「愛称:パワフル・インド」という、インド株ファンドを分析します。人気のあるインド株ファンドの中でも金融銘柄を多めに組み入れているこのファンドは、他インド投信とどう違うのか、どのような運用をしているのかを分析します。ぜひ最後までご覧ください。

お願い

最初にお願いです。この記事はあくまでも情報提供を目的としており、投資の勧誘、売買の推奨を目的としたものではございません。また、取り上げている投資信託はランダムに抽出を行っています。運用会社、販売会社と当社の間における業務提携は一切ございません。あくまでも中立の立場で分析します。

投資信託概要

概要

ダイワインド株ファンド「愛称:パワフル・インド」は、大和アセットマネジメントが運用するインド株ファンドです。NISA成長投資枠での投資が可能で、信託報酬が1.85%、純資産総額835億円となっています。

ファンドの特徴です。他のインド株ファンド同様、インド経済の長期的な成長享受を目指しています。銘柄選定に際しては優秀な経営陣に率いられており、結果として強固な事業基盤を持つ銘柄を選定しています。

また、大きく成長するインド株の中から、より有望なテーマに絞って投資しています。

ポートフォリオでは銀行が3割近くと最も多く、インド株市場で時価総額の大きい業種とはいえ、市場平均より比率が高くなっています。ここがパフォーマンスにどう活かされているかに注目です。

インド株ファンドは多くありますが、その中で際立ったパフォーマンスが残せているか、他と差別化できる特徴を持っているかを分析します。

投資戦略

インド株の中から企業のファンダメンタルズ、成長性等を総合的に勘案して銘柄を選定しています。具体的には時価総額、流動性を勘案した後、企業のファンダメンタルズ、成長性、株価、バリエーションを総合的に勘案しています。非常にスタンダードな手法で銘柄を選定しており、この段階では他ファンドと差別化できるような大きな特徴はありません。

銘柄戦略

インフラ投資、設備投資拡大の恩恵が見込まれる資本財・サービスに加え、中間層の増加などを背景に需要の長期的な拡大が期待される自動車やホテル関係を中心に、一般消費財・サービスセクターに注目して組み入れています。

内訳を見ると、銀行株を中心に内需の成長を取り込めるポートフォリオとなっています。インド株も内需の成長を大きく見ているファンドが多いですから、内需にある程度強くフォーカスしたファンドだとわかります。

銘柄数は40銘柄とある程度分散が利いていますが、組み入れ上位は6~7%程度と、銘柄によっては集中しています。

売買回転率は年2倍程度と、一定の入れ替え、比率調整を行っています。

このように他のファンドと大きく異なる特徴は見られません。投資戦略は非常にオーソドックスで、内需関連にフォーカスしているとはいえ、そこまで大きく偏っているわけではありません。あえて他銘柄との違いを探すのであれば、40銘柄で上位の銘柄を比較的高く保っていることが挙げられるでしょうか。

ファンドパフォーマンス

パフォーマンス

インド株市場の上昇により値上がりが続いていますが、インド株平均と比べてリターンは劣っています。SENSEX指数の円建てと比較しても、過去5年で-30%以上、過去3年では-10%程度です。

短期的な値動きはSENSEXと似通っていますが、時間が経つにつれて差が広がっていますから、銘柄選定に若干問題があるようにも見受けられます。

指数よりもパフォーマンスが低迷している背景には、銀行株が多く組み入れられていること、好調だったテクノロジー株の組み入れが少ないことが挙げられます。

詳細な売買動向を見ると、株価の動きに応じた定期的なリバランスはしっかり行っているものの、株価見通しや変動による機動的な比率調整はあまり行っていません。リバランスを行うものの、マーケット環境の変化にはあまり対応していないことがわかりました。

売買回転率は高いため、機動的な売り買いをしているのではと考えた方も多いかと思います。ただ、細かく確認すると多くはファンドの資金流入による買い増しで、機動的な売り買いは期待しない方がいいでしょう。

こういったファンドは特にファンドマネージャーの癖が出ます。機動的に売るのではなく、いい銘柄、内需に強い銘柄をバイ&ホールドする方針なのでしょう。

リスクは市場平均並みです。中期的にはシャープレシオが1を下回るなど、リスクを抑えて効率的に運営できているわけでもなさそうです。

インド株市場の上昇で基準価格も上昇していますが、リスク、リターンの両方で市場平均を下回っています。

今後インドの銀行株が非常に強くなれば、ファンドのパフォーマンスは好転するでしょう。とはいえインド株市場全体の値上がりをまんべんなく取ろうとするのであれば、他のインド株ファンドとしっかり比較した方がいいでしょう。

資金流出入

資金流入が非常に増えています。

評価

評価は2です。アクティブファンドとしての運用上の特徴も、パフォーマンスも際立ったものがあまりありません。上昇するインド株ファンドの中からあえて選ぶ必要があるのか、パフォーマンスはどうかという2つの視点から、星2つとさせていただきました。

本日はインド株ファンドを取り上げました。金融株を多めにして内需関連の伸びを取り込もうとするファンドですが、あまり際立った特徴、パフォーマンスは確認できませんでした。しっかりと他のインド株ファンドと比較する必要がありそうです。

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